これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Wed, 4 Jun 1997 21:35:24 +0900 (JST)
From:  fn9t-kjm@asahi-net.or.jp (KOJIMA, Tamami)
Subject:  [atm-info,00164] info0604
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▼ATM速報1997年6月4日発−−−−−−−−−−−−−−−−

「日本の芸術1960s」について

水戸芸術館では、8月2日(土)より11月24日(月/祝)まで、日
本の1960年代の芸術に焦点をあて、美術、音楽、演劇、映像などを
横断的に紹介する「日本の芸術1960s」を開催します。この時代は
回顧展という形で国内でも何度か紹介されてきましたが、今回の企画に
は、これまでの展覧会には見られなかった二つの特徴があります。

そのひとつは、水戸芸術館の初めての試みとして、音楽、演劇、美術の
各部門が協力協同して取り組む企画だということです。60年代のこの
時期は、日本の芸術が解体と総合の熱気に包まれて、芸術諸分野がそれ
ぞれ領域を超えて接近しあった時期でした。美術、音楽から、舞踏、演
劇そして写真へと、60年代を通じてその熱気は波及拡大し、芸術諸分
野が往還したのです。「日本の芸術1960s」では、現代美術ギャラ
リーを核とし、ACM劇場、コンサートホールATM、広場、エントラ
ンスホールなど、水戸芸術館全館を利用して企画を展開していきます。

もうひとつの特徴は、今回の企画を、単なる歴史的な回顧のみとするの
ではなく、60年代に生まれたさまざまな芸術活動の今日的意義を問う
ところにあります。ネオダダイズム/オルガナイザーの巻き起こした前
衛美術、ジョンケージの「偶然性の音楽」、ジャンルを超えたアーティ
スト寺山修司による戯曲など、60年代という時代が拓いた新たな芸術
は、今なお失われることなく私たちの前に存在しています。私たちはそ
こから何を受け取り、また、そこを越えて何をつくりあげていくことが
できるかを、この企画を通じて考えていきます。


スケジュール−−−−−

8月2日(土)〜9月28日(日)
前期展覧会「日本の夏1960ー64  こうなったらやけくそだ!」
週末などには関連パフォーマンス(エントランスホール)

9月20日(土)  小杉武久パフォーマンス

9月21日(日)  間連コンサート(コンサートホールATM、
出演:一柳慧、高橋悠治、高橋アキ、小林健次、小杉武久ほか)

10月10日(金/祝)〜11月24日(月/祝)
後期展覧会「現代戯曲大系3  寺山修司/超越する演劇」(仮題)
寺山修司と60年代をめぐるポスター、写真、オブジェなどを展示いたし
ます。

10月10日(金/祝)〜12日(日)  「ジャガーの眼」(広場)

10月24日(金)〜26日(日)
「血は立ったまま眠っている」(ACM劇場)
週末などには間連シンポジウム

11月22日(土)/23日(日)
演劇実験室◎万有引力「犬神」(ACM劇場)

−−−次回配信をお楽しみに! −−−−−−−−−−−−−−−−−−