これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Sun, 23 Dec 2001 17:03:17 +0900
From:  tamamik@arttowermito.or.jp
Subject:  [atm-info,01329] Ichiro Nodaira + Hideki Nagano Piano Duo
To:  atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id:  <49256B2B.002C1CD7.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 01329

▼水戸芸術館ATM速報2001年12月23日発--------------------

演奏家のしごとは、音楽作品と聴き手の間の橋わたし役だといえます。
まるで当り前みたいな話と思われるかもしれませんが、
もしも演奏されるのが、生れたての、この同時代の曲だったら、
橋わたしの演奏の役割はとても大事です。

野平一郎、永野英樹の二人のピアニストこそ、いま現代の音楽の
演奏において、世界で最も信頼されている二人です。これは誇張でも
なんでもありません。20世紀の音楽の創造的エネルギーを演奏面で
支え、世界をリードして来た、フランスの演奏団体、作曲家
ブーレーズが主宰する "アンサンブル・アンテルコンタンポラン"
などと共演して大活躍、語りぐさの名演を数々やって来たのが
野平一郎で、そのあとを引き継ぐように、いまそのメンバーの
一員に抜擢されて、世界を舞台に活動目ざましいのが、
永野英樹です。

そもそも、巨人ピアニストの系譜は、ベートーヴェン、ショパン、
リスト、ラフマーニノフ..... と、大作曲家がズラリです。つ
まりピアノは作曲家の楽器と言えます。そして野平一郎は正真正銘
最もアクティヴな作曲家です。それでこの二人のデュオは実に強力
なのです。永野英樹も、また、常にコンテンポラリーの創作の現場
近くにいて活動しているのですから。

この二人のため、二台のピアノの20世紀の代表的傑作二つという
プログラムを用意しました。
メシアンの規模壮大な<アーメンの幻影>(全7曲中2曲を演奏)
では、その精神性と、虹のかがやきのような響きをたんのうさせて
くれるでしょう。
永曽重光、松倉利之の二人の打楽器が加わるバルトーク
<2台のピアノと打楽器のためのソナタ>では、きっと作曲者が
イメージした四群の音の立体的な構図が見事に立ちあらわれるだろう
と期待しています。
もうひとつ、ストラヴィーンスキイのバレエ音楽<ペトルーシュカ>
は、ピアノ連弾用の楽譜をもとに、二台のピアノ用に少し補強し、
ものがたりの案内つきで演奏します。

間宮 芳生

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野平一郎 + 永野英樹 ピアノ・デュオ
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企画・構成・司会:間宮芳生
2002年3月21日[木・祝]13:30開場・14:00開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM

メシアン:<アーメンの幻影> より
星たちと環のある惑星のアーメン
願望のアーメン
ストラヴィーンスキイ:バレエ音楽<ペトルーシュカ>
バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタSz.110

野平一郎(ピアノ)、永野英樹(ピアノ)
永曽重光(パーカッション)、松倉利之(パーカッション)

料金:(全席指定)A席3,500円・B席2,500円
デュオ・チケット(A席50組限定)6,000円
*デュオ・チケットは水戸芸術館のみの発売となります。
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チケット発売:2002年 1月6日[日]
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・ATM速報受信のお客様のご予約はメールでも承ります。(13:00〜)
mailto:ticket@arttowermito.or.jp
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック東関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 03-5237-9990
・CNプレイガイド Tel. 03-5802-9990

メールでのご予約は上記アドレス宛、発売日13時以降の、
館サーバ受信タイムスタンプとなるようお送りください。
ご予約のための様式(音楽・演劇共通)をお持ちでない方は、
お手数ですが、上記アドレスまで、事前にご請求ください。

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野平一郎(ピアノ)Ichiro Nodaira, piano
1953年東京生まれ。東京芸術大学、同大学院修士課程を経て、
78年よりフランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院に学ぶ。
作曲、ピアノ伴奏、アナリーゼの各科をプルミエ・プリで卒業後、
パリにおいて作曲活動とピアノ演奏を並行して行う。この間、
作曲を間宮芳生、ベッツィー・ジョラス、セルジュ・ニッグに、
ピアノ及びピアノ伴奏法を高良芳枝、アンリエット・ピュイグ=
ロジェに師事する。さらにIRCAMやイティネレールにおいて
電子音楽やコンピュータ音楽の研鑚を積んだ後、90年帰国。
ピアニストとしては、ソリストとしてIRCAM、アンサンブル・
アンテルコンタンポラン、イティネレール、フランス国立放送
フィルハーモニック、ロンドン・シンフォニエッタ、日本の主要
オーケストラ等と共演し、数多くの現代曲の初演にもたずさわる
一方、伴奏、室内楽の分野でも内外の名手と数多く共演している。
また、作曲家としては、4曲のフランス文化庁委嘱作品をはじめ、
IRCAM、アンサンブル・アンテルコンタンポラン他からの数多くの
委嘱作品がある。
第13回中島健蔵音楽賞(1995年)、第44回尾高賞、芸術選奨文部大臣
新人賞、第11回京都音楽賞実践部門賞(以上、96年)を受賞。
水戸芸術館では、ピアニストとして、水戸室内管弦楽団第30回定期
(97年、指揮:若杉弘)、第41回定期演奏会(2000年、指揮:小澤
征爾)および、「竹澤恭子&野平一郎デュオ・リサイタル」(98年)
などに出演している。

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永野英樹(ピアノ)Hideki Nagano, piano
1968年名古屋生まれ。87年、東京芸術大学音楽学部ピアノ科入学。
同年、PTNAヤング・ピアニストコンペティション特級首位および
文部大臣賞を受賞する。88年、パリ国立高等音楽学院ピアノ科
ならびに歌曲伴奏科に入学。90年、同音楽学院歌曲伴奏科を一等賞で
卒業、翌91年には同ピアノ科を満場一致の首席で卒業する。92年、
同音楽学院室内楽クラスも一等賞で卒業し、以後、パリでの定期的な
演奏会をはじめ、フランス国内、モスクワ、ロンドン、イスキア
(イタリア)等で活動を行う。95年10月、ピエール・ブーレーズが
主宰するアンサンブル・アンテルコンタンポランのソロ・ピアニスト
として迎えられる。
これまでにピアノを播本三恵子、伊達純、ジャン=クロード・
ペヌティエに、ピアノ伴奏法をアンヌ・グラポットに師事する。
マリア・カナルス国際コンクールメダル受賞(90年)、
モントリオール国際音楽コンクール入賞(92年)、第1回20世紀
ピアノ音楽国際コンクールにてサンソン・フランソワ特別賞受賞
(94年)。さらに、村松賞(98年)、出光賞(98年)、
ショパン協会賞(99年)をそれぞれ受賞している。
日本へは、年2回のペースで帰国。2001年に、シャルル・デュトワ
指揮でNHK交響楽団と共演したことは記憶に新しい。
現在はフランスに在住し、ヨーロッパ各地を中心に活動を行っている。

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永曽重光(パーカッション)Shigemitsu Eiso, percussion
1973年に東京芸術大学音楽学部器楽科を卒業。在学中の72年に
「パーカッション・グループ72」を結成。以来今日まで多くの
打楽器アンサンブル作品の初演、再演、国際音楽祭等での演奏、
CD録音を行う。82年には「永曽重光とマリンバ82」を結成。
85年にはウィーン楽友協会主催「日本の日」公演等に出演。
81年から92年まで神奈川フィルハーモニー管弦楽団のティンパ二
奏者を務める。その後、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー
交響楽団、東京佼成ウインドオーケストラ等のエキストラティンパニ
奏者を務める。現在「パーカッション・グループ72」「マリンバ82」
各代表。玉川大学講師。89年から草津夏期国際アカデミー&フェス
ティバルのゲスト・アーティストを務める。

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松倉利之(パーカッション)Toshiyuki Matsukura, percussion
1975年に東京芸術大学音楽学部器楽科を卒業。在学中に安宅賞受賞。
同大学院音楽研究科修了。有賀誠門、塚田靖、高橋美智子に師事。
また在学中の72年に「パーカッション・グループ72」の結成に参加。
80年、パリ国際現代音楽コンクール打楽器部門で第2位受賞(1位
無し)。「ムジカプラクティカ」のメンバーとして90年まで活動する。
その他、主に室内楽、室内オペラ、オーケストラの分野で活動を
行っており、「東京シンフォニエッタ」「TIME」等のメンバーとして
ヨーロッパ公演に参加している。
現在、エリザベト音楽大学の非常勤講師、および「パーカッション・
グループ72」「東京シンフォニエッタ」のメンバー、ならびに
東京芸術大学管弦楽研究部所属。

http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---