これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Tue, 2 Jul 2002 18:27:01 +0900
From:  tamamik@arttowermito.or.jp
Subject:  [atm-info,01431] Barbara Bonney Soprano Recital (Malcolm Martineau, piano)
To:  atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id:  <49256BEA.0033BDA0.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 01431

▼水戸芸術館ATM速報2002年7月2日発----------------------

3年間、ずっと待っていた歌声。
バーバラ・ボニー、水戸芸術館でのリサイタルが実現。

歌劇場での喝采よりも、目の前のあなたとの出会いを大切にしたい
-- あたかもこう言うかのように、名歌手バーバラ・ボニーは、
オペラから歌曲の世界へと、その活動の場を移していった。
言葉と音楽が結ばれ、歌が生まれる、
その霊妙な瞬間を、ボニーはいつくしみ、味わい、
私たちにそっと届ける。
私たちはボニーと出会い、歌たちと出会い、喜びや悲しみ、
愛や優しさをとりもどしてゆく。

水戸芸術館でのリサイタルは、彼女がもっとも得意とする
ドイツ歌曲によるプログラム。
まず、詩人ハイネの恋情をシューマンが見事に音楽化した
<詩人の恋>。男声用に書かれたこの曲を、ボニーは女性の目から
見つめなおす。つづいては、シューベルトの3つの歌曲集から。
青年の素朴な心情、さすらい人の夢と希望、絶望と憂い --
シューベルト自身の心の旅を投影したかのような世界へと、
ボニーは誘う。そして最後にリスト。情景の移り変わり、物語の
進行を、1曲1曲、大胆かつスケール豊かに描く彼の歌曲の魅力を、
ボニーは伝えてくれるだろう。

1999年に予定されていたバーバラ・ボニーの水戸芸術館での
リサイタルは、惜しくも中止となった。
http://www.arttowermito.or.jp/music/bonny99j.html
あれから3年、ずっと待っていた彼女との出会いがもうすぐ実現する。

文責:矢沢孝樹(水戸芸術館音楽部門主任学芸員)
      松田善幸(同学芸員)
企画担当:関根哲也(同学芸員)、松田善幸(同学芸員)

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バーバラ・ボニー  ソプラノ・リサイタル
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ピアノ:マルコム・マルティノー
2002年10月14日(月・祝)13:30開場・14:00開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
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Schumann シューマン
<詩人の恋>> 作品48(ハイネ 詩)
"Dichterliebe" Op.48(Heine)
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Schubert シューベルト
愛の便り (<白鳥の歌> D.957より/レルシュタープ 詩)
Liebesbotschaft aus "Schwanengesang" D.957 (Rellstab)
春の夢 (<冬の旅> D.911より/ミュラー 詩)
Fruhlingstraum aus "Winterreise" D.911 (Muller)
どこへ? (<美しい水車小屋の娘> D.795より/ミュラー 詩)
Wohin? aus "Die schone Mullerin" D.795 (Muller)
菩提樹 (<冬の旅> D.911より/ミュラー 詩)
Der Lindenbaum aus "Winterreise" D.911 (Muller)
セレナード (<白鳥の歌> D.957より/レルシュタープ 詩)
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Liszt リスト
漁師の少年
(<ウィリアム・テル>より3つの歌曲 S.292 より/シラー 詩)
Der Fischerknabe aus "Lieder aus Schillers 'Wilhelm Tell'"
S.292 (Schiller)
ミニョンの歌 S.275(ゲーテ 詩)
Mignons Lied S.275 (Goethe)
喜びに満ち、苦しみに満ち S.280(ゲーテ 詩)
Freudvoll und Leidvoll S.280 (Goethe)
ラインの美しき流れに S.272(ハイネ 詩)
Im Rhein, im schonen Strome S.272 (Heine)
ローレライ S.273(ハイネ 詩)
Die Loreley S.273 (Heine)

チケット料金(全席指定):
A席6,000円・席4,500円・P席(ステージ後方) 3,000円
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チケット発売:7月6日(土)
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・ATM速報受信のお客様のご予約はメールでも承ります。(13:00〜)
mailto:ticket@arttowermito.or.jp
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 03-5237-9990
・CNプレイガイド Tel. 03-5802-9990

メールでのご予約は上記アドレス宛、発売日13時以降の、
館サーバ受信タイムスタンプとなるようお送りください。
ご予約のための様式(音楽・演劇共通)をお持ちでない方は、
お手数ですが、上記アドレスまで、事前にご請求ください。

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バーバラ・ボニー(ソプラノ)
Barbara Bonney, soprano
バーバラ・ボニーは世界で最も優れたリリック・ソプラノの一人に
数えられている。彼女のレパートリーは幅広く、バロックから現代に
いたるまでのオペラ、歌曲、宗教曲などあらゆる声楽のジャンルに
通じている。特に歌曲の分野では、聴衆との親密な空間を大切にする
姿勢、優れた解釈の才能、考え抜かれたプログラミングで、
同世代から抜き出た存在となっている。
1956年アメリカのニュージャージー州生まれ。5歳でピアノ、8歳で
チェロを始める。ニューハンプシャー大学でチェロとドイツ語を
2年間専攻したのち、ザルツブルク・モーツァルテウムで声楽に転向。
その後、ドイツ・ダルムシュタット市立歌劇場にて<ウィンザーの
陽気な女房たち>でオペラ・デヴュー。同歌劇場には4年間在籍し、
40もの役を歌った。83/84年シーズンはフランクフルト市立歌劇場に
移る。84年、ミュンヘン夏の音楽祭でカルロス・クライバー指揮
<ばらの騎士>のゾフィー役をつとめ、同年、ロンドン王立歌劇場で
もゲオルグ・ショルティ指揮で同役を歌った。85年ヴォルフガング・
サヴァリッシュ指揮<魔笛>のパミーナ役でミラノ・スカラ座、
86年ニコラウス・アーノンクール指揮<魔笛>でチューリヒ歌劇場、
87年ジェイムス・レヴァイン指揮<ナクソス島のアリアドネ>の
ニアーデ役でメトロポリタン歌劇場に次々とデヴューを果たす。日本
にも、94年クライバー指揮ウィーン国立歌劇場公演<ばらの騎士>や、
97年小澤征爾指揮サイトウ・キネン・フェスティバル公演
<テイレシアスの乳房>で登場している。
そのほか、リッカルド・ムーティ、クラウディオ・アバド、
アンドレ・プレヴィン、トレヴァー・ピノック、ジョン・エリオット
・ガーディナーら、現代を代表する指揮者たちと共演を重ねている。
近年は歌曲リサイタルを活動の中心に据え、シューベルト、ヴォルフ、
シューマンのほか、モーツァルト、メンデルスゾーン、クララ・
シューマン、ブリテン、ツェムリンスキーなど、幅広く作品を
取り上げている。
2001/02シーズンは、アンドレアス・ショルとの欧州ツアーを
行なったほか、フランツ・ウェルザー−メスト指揮クリーヴランド
管弦楽団と共演。また東京ではサイモン・ラトル指揮ウィーン・
フィルハーモニー管弦楽団と共演した。オペラでは、メトロポリタン
歌劇場に<アラベラ>のズデンカ役で登場。ザルツブルク音楽祭には
<魔笛>のパミーナ役で登場した。
ボニーの幅広いレパートリーは、メジャー・レーベルからリリース
された70を越す録音にもあらわれている。最近では、デッカより
北欧歌曲集「ダイヤモンド・イン・ザ・スノウ」やシューマンと
リストの作品を集めた「While I Dream」(いずれもピアノ:
アントニオ・パッパーノ)などがリリースされている。
また、演奏活動の傍ら、次の世代の歌手育成のためにマスタークラス
をたびたび開いている。

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マルコム・マルティノー(ピアノ)
Malcolm Martineau, Piano
イギリスのエディンバラ生まれ。
ケンブリッジ大学セント・キャサリン・カレッジで音楽を学び、
その後1981年、ロンドン王立音楽大学へ進学、ジェフリー・
パーソンズ、ケンドール・テイラー、ジョイス・ラスボーンらの
もとで研鑽を積んだ。
ブリテン・ピアーズ音楽学校では、ジョーン・サザーランド、
エリーザベト・シュヴァルツコップらのマスター・クラスで伴奏を
務める。また、自ら企画・出演したセント・ジョーンズ・スミス・
スクエアでのドビュッシー/プーランク歌曲全曲シリーズ、
ウィグモア・ホールでのブリテン・シリーズはBBCで放送された。
マルティノーは多くの世界的な名歌手と共演している。
その中にはバーバラ・ボニーのほか、ジャネット・ベイカー、
トマス・アレン、サラ・ウォーカー、デラ・ジョーンズ、
フレデリカ・フォン・シュターデ、アンネ・ゾフィー・フォン・
オッター、アン・マレー、フェリシティ・ロット、
イアン・ボストリッジ、サイモン・キーンリーサイド、
ブリン・ターフェルらがいる。
録音ではこれまでに、ブリン・ターフェルとの「シューベルト歌曲集」
「シューマン歌曲集」、「イギリス歌曲集」(ドイツ・グラモフォン)、
サイモン・キーンリーサイドとの「シューベルト& R.シュトラウス
歌曲集」 (EMI)などがあるほか、ブリテン民謡集をハイペリオンから、
ベートーヴェンの民謡歌曲をドイツ・グラモフォンからそれぞれ
リリースしている。

http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---