これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Thu, 31 Oct 2002 20:08:06 +0900
From:  tamamik@arttowermito.or.jp
Subject:  [atm-info,01499] The Art Tower Mito: Art as a Symbol of Human Aspiration
To:  atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id:  <49256C63.003CDB5B.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 01499

▼水戸芸術館ATM速報2002年10月31日発------------------

平成14年10月31日
関係各位
水戸芸術館
館長 吉田秀和
事務局長 大津良夫

(1) 去る10月21日TV東京の番組「ジカダンパン」で水戸芸術館を
扱った「血税9億円投入公共施設の謎」が放映されました。
その内容は、芸術館は水戸市からの支出金 9億円で運営が可能に
なっている上に、音楽ホールは休んでいる日があるのに市民には
自由に使わせないということの批判に重点をおくものでした。
しかし、これは公正客観的な見方からやや外れているもので、
当芸術館の運営について誤解を招く恐れのある番組でした。
それに水戸芸術館は、地方自治体の助成で運営されている同種の
施設で日本の代表的なものの一つであります。したがって、当館
をあのように扱うことは、今後、地方自治体の芸術文化振興の
意欲に水を差すことになりかねません。

(2) この番組には、放送局からの要請にもとづいて芸術館から
事務局長(大津良夫)がスタジオに出演したほか、館長(吉田秀和)
も録画出演しました。はじめから持ち時間 2分という局からの
指定を受けた吉田は、以下に提示したような談話をいたしました。

「水戸芸術館のことを皆さんに知っていただく機会ができて、
とても嬉しく思います。
水戸芸術館は、創立以来、かなり高い成果を上げてきました。
それは水戸市民の方々にも正しく評価されているんじゃないで
しょうか。
去年ある人が、「水戸芸術館ができて、水戸の芸術的文化的
状況が向上したと思いますか?」というアンケートをしました。
そうしたら、「そうだ、"Yes!"」という答えが、実に 74.12%に
のぼりました。これは、あだやおろそかな数字ではありません。
評価が高い理由は簡単です。市民にいいものを提供しているから
です。いいものとは何か。芸術の場合、料理と似ているので
それに例えて言うと、いい材料を仕込んで、手間ひまを惜しまずに
丁寧に作ることにつきます。
例えば、水戸室内管弦楽団は、一つの演奏会のために 5日間
たっぷりリハーサルをします。それも本番と同じホールで。
これは音楽家の理想です。しかし日本ではそれができるところは
限られている。でも、芸術館ではそれが可能なんです。
館は年に50〜60回の演奏会をします。その1回1回に、何日も
リハーサルをやる。全部で何日必要となるか。それは私が
言わなくてもわかるでしょう。
しかも、開催される演奏会の半分以上、60%近くが水戸市関係の
音楽家と音楽を愛する市民のための催しとなっています。
そのほかにホールは、保全その他で万全の状態をいつも維持して
なければならない。その全部を、ごく限られた人数の職員が
精一杯働いてこなしているのが、この芸術館なのです。こうして、
一口で言えば、このホールでは空いた日なんて一日もないのです。
私は以上が、水戸芸術館が日本だけでなくヨーロッパでも
高い名声と信頼を得た原因だと思ってます。
この番組をご覧になっている皆さん、ぜひ芸術館にいらっしゃって
ご自分の目と耳で確かめてください。そうすればわかりますよ。」

以上の話は、2分間をはみ出したので、言い淀みや重複その他で
細かな刈り込みがなされ、放送されたものとはわずかな違いが
あります。ここでは本来の内容を掲げました。

(3) 番組の終わりのところで、大津の「市民音楽会などにどうぞ
皆さん応募してきて下さい。」という発言が放映されていましたが、
あの場面では、大津は以下の如き発言をしましたが、その一部が
使われただけでした。

「水戸芸術館の運営で大事なことは、市民の皆さんの芸術活動の
充実にお役に立つ点にあると思い、そのために、どういう事業を
やったらいいのか、関係者一同は知恵を絞ってこれまで一生懸命に
努力してきました。
その結果、いまやコンサートホール・劇場とも、催し物の半分以上が
市民の皆さんが出演したり参加したりするものになっています。
今回、話題になったコンサートホールでは、「市民音楽会」「茨城の
名手・名歌手たち」「地元演奏家の企画する演奏会」や、日本を
代表する音楽家を講師に招いての「合唱セミナー」そして「小中学校
芸術館コンサート」など、多くの事業を開催してきています。
しかし、これら事業についての広報が行き届いていなかった点も
あるかもしれませんので、これまで以上に周知徹底を図りますので、
どうぞ皆さん応募してきて下さい。」

(4) 放送のあと27日までに、芸術館にはつぎのような
反応がありました。

電話 3件
  芸術館の運営について肯定的な評価 2件/否定的な評価 1件
FAX  1件
  芸術館の運営について肯定的な評価 1件/否定的な評価 0件
メール22件
  芸術館の運営について肯定的な評価 18件/否定的な評価 4件

合計 26件
  芸術館の運営について肯定的な評価 21件/否定的な評価 5件

以上の賛否両論をありのままご覧いただきたいのですが、
1人1人その承諾か否かをお問い合わせをした結果、公開に同意
いただいたものをそのまま全文を(後日)掲載いたします。
残念ながら、否定的な意見を寄せられた方は、どういうわけか、
全員公開を望まないという返事なので、ここには出てきません。
念のため。

(5)ご覧のごとく圧倒的な数が芸術館の在り方、従来の業務を
肯定的にとらえたもので、特にそれを変更することのないよう
希望激励するものが絶対多数です。
したがって、当芸術館と致しましては、番組で館長と局長の
話した通りの運営方針を変える必要はないということを改めて
確認した次第です。
水戸の市民の皆さんをはじめ、関係各位この問題に関心を
お寄せ下さった皆さんは、ご安心の上、これまで通りの
水戸芸術館に対するご信頼、ご期待、お願いいたします。
以上

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