これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Thu, 19 Jun 2003 20:52:31 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,01616] Makiko Hayashima Organ Recital
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <49256D4A.004127D9.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 01616

▼水戸芸術館ATM速報2003年6月19日発--------------------

1993年 6月 6日夜 -- 聴衆は、その音楽を聴き、
心からの感動とともに大いなる祈りを捧げました。
それは、『神すら殺してしまった時代』に神をたたえ、
『調性を解体してしまった時代』に歌を歌い、
『自然を破壊してしまった時代』に鳥と戯れ、
そして92年に没した、フランスの大作曲家・オリヴィエ・
メシアンを偲ぶために、水戸芸術館で開催された
『メシアンの肖像』公演(企画・若杉弘)での出来事です。
-- この伝説的な演奏会で、震えるほど美しい音色の
オルガン演奏を披露してくれたのが、早島万紀子です。
それから10年の歳月を経て、早島万紀子のソロ・リサイタルが
遂に実現します。今回、彼女は、得意の近・現代のフランス・
オルガン音楽を中心とするプログラムを組みました。
紀元前まで遡れる長いオルガン音楽の歴史の中でも、
最も華麗に音の色彩美を追求しているのが、近・現代の
フランスのオルガン音楽です。演奏会では、ます最初に、
そうした大輪の花ともいうべき近・現代作品の礎ともなった、
フランス古典期のオルガン・ミサの集大成であるグリニ作品が
奏されます。そして、近代フランス・オルガン音楽の黄金時代の
幕は、この作曲家によって開かれたともいえるフランクの作品が
続きます。続いては、フランクやヴィドールなど19世紀の大家の
業績を継承しながら、いっそうの発展に努めたヴィエルヌと
デュリュフレの作品。さらに時代は現代に至り、あの感動的な
メシアンの作品が再び演奏されます。演奏会の掉尾を飾るのは、
その全曲演奏は日本では希少な、現代の鬼才フローレンツの賛歌
<ロード>!エチオピア教会の朝の礼拝に題材をとっており、
メシアンから受け継がれた、神へのスピリットと極限にまで
拡張された音色のパレットが魅力の作品です。
早島万紀子が紡ぎ出す音の色彩は、きっと光の色彩なのでは
ないでしょうか?なぜなら、それらの色彩が重ねられると
聖なるもの=白色となって、私たちの前に立ち現れるからです。
音の「色」を感じに、そして「光」を浴びに、コンサートに
いらっしゃいませんか?

企画担当:中村晃(水戸芸術館音楽部門学芸員)

降りそそぐ光の音色 -- フランス・オルガン音楽
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早島万紀子 オルガン・リサイタル
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2003年 9月29日(月) 18:30開演 (18:00開場)
*当日は休館日ですが16:00に開館いたします。
会場:水戸芸術館エントランスホール
主催:財団法人 水戸市芸術振興財団
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第一部
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グリニ(1672-1703):<オルガン曲集 第1巻>より
 オルガン・ミサ"キリエ"、"グローリア"
フランク(1822-1890):カンタービレ ロ長調
ヴィエルヌ(1870-1937):<幻想小曲集>より
  オバード(朝の別れの歌)
  ナイアード(水の精)
  大聖堂
デュリュフレ(1902-1986):
  アランの名による前奏曲とフーガ 作品7
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第二部
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メシアン(1908-1992):<聖霊降臨祭のミサ>より
聖体拝領"小鳥と泉"
フローレンツ(1947-):賛歌<ロード>
(エチオピア教会・朝のミサの7つの小品)
  1.汝の名を告げよ
  2.魔力を解くための祈り
  3.マリアの竪琴
  4.花の歌
  5.聖母の涙
  6.十字架の砦
  7.光の主

料金:(全席指定)A席 3,000円・B席2,000円
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チケット発売:6月28日(土)
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・ATM速報受信のお客様のご予約はメールでも承ります。(13:00〜)
mailto:ticket@arttowermito.or.jp
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9990
・CNプレイガイド Tel. 03-5802-9990

メールでのご予約は上記アドレス宛、発売日13時以降の、館サーバ
受信タイムスタンプとなるようお送りください。
ご予約のための様式(音楽・演劇共通)をお持ちでない方は、
お手数ですが、上記アドレスまで、事前にご請求ください。

ATM速報受信のお客様に限り、下記館ウェブサイトからもお申し込み
いただけます。( 6月28日 午前10時以降、無休)
https://www.arttowermito.or.jp/t/authenticate.cgi

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早島万紀子(オルガン)
Makiko Hayashima, organ
東京芸術大学音楽学部器楽科オルガン専攻卒業。
オルガンを松平郁子,秋元道雄、廣野嗣雄に師事。
1977年渡仏、パリ・スコラカントルムで M. シャピュイ、
オルセー音楽院で A. イゾワールに師事し、両校でプルミエ・
プリ修得。81年トゥールーズ・バッハ国際オルガンコンクール入賞。
12年半におよぶパリ滞在中、教会オルガニストを務めながら,
ヨーロッパ各地の歴史的オルガンを訪ねて研鑽を積み、
各地で演奏活動を行う。帰国後もフランス音楽を中心に、
ルネサンス・バロックから現代にいたる幅広いレパートリーに
取り組み、クラヴサン演奏や室内音楽においても、
多彩な活動を続けている。日本を代表するオルガニストとして、
またフランス・オルガン音楽の演奏の第一人者として、
その情緒豊かで色彩感あふれる演奏は高く評価されている。
新作の委嘱初演も多い。現在、新宿文化センター・オルガニスト。
東京芸術大学非常勤講師。
水戸芸術館では、若杉弘企画の『メシアンの肖像』公演(93年6月)
に出演、メシアンの<キリストの昇天>や<主の降誕>などを演奏し、
聴衆を大きな感動へと導いた。

http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---