これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Thu, 9 Oct 1997 21:59:49 +0900 (JST)
From:  fn9t-kjm@asahi-net.or.jp (KOJIMA, Tamami)
Subject:  [atm-info,00248] info1009
Sender:  jun@re.soum.co.jp
To:  info: ;;;@asahi-net.or.jp;
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X-Mail-Count: 00248

▼ATM速報1997年10月9日発−−−−−−−−−−−−−−−


いよいよ明日から
特別展「新宿区北新宿4-3-3 原方二階 笹目浩之」

展示会場の入り口には、架空の固有名詞「笹目浩之」の上京して最初の
下宿である1981年の(4帖半賄い付きの18歳の浪人生活がにじん
でいる本当に汚い部屋、足の踏み場のない、しかも窓の外には一日中雨
が降っている)新宿区北新宿4-3-3 原方二階が出現しています。

*水戸芸術館演劇部門による水仕掛けにご注目。

観客は、その畳の部屋の押入れ上段の笹目浩之の寝ている万年床式ベッ
トの湿った煎餅布団を土足で踏み越えなければ展示を見ることはできま
せん。この部屋から笹目浩之という存在、寺山修司と天井桟敷、また幻
想の<60年代>が始まってゆきます。これは一種の踏み絵であり、こ
れを観客は必ず踏み越える必要があります。
なぜか、押入れの上段の奥の壁が半分剥がされています。
剥がされた壁の向こうには、整然としたポスターの展示が見えます。観
客は土足で彼のコレクションに踏み込まなければなりません。

*「踏み込む」ために、押入れの高さをよじ登っていただくようになり
ます。動きやすい服装でのご入場をおすすめします。

実際、展示期間中、何日かはその部屋に本人が生活し、友人が遊びに来
たりしています。もしかしたら、宴会までしているかも知れません。

*「下宿人・笹目浩之」は、毎週末(土曜日朝から翌日曜日夕方まで)
ここで生活します。その生活の場に踏み込むあるいは踏み越えるという、
この展覧会ならではの動線を辿る下宿人在室の機を、ぜひ逃されません
よう。

 観客は、
 宴会に参加するのか……。
 そこを踏み越えるのか……。
 呆れて帰るのか……。

【会場構成】(プランニング・小竹信節)

−−−次回配信をお楽しみに! −−−−−−−−−−−−−−−−−