これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Thu, 8 Sep 2005 19:04:20 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02005] Special report on MDA 8th Concert / Tomonokai Event
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <49257076.0037547C.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 02005

▼水戸芸術館ATM速報2005年9月8日発 ---------------------

ミト・デラルコ第 8回演奏会がいよいよ迫ってまいりました。
メンバーは 3日から水戸入りし、外国勢も長旅の疲れをものともせず、
毎日6時間以上におよぶ練習を行っています。
9日は 6年ぶりの山口公演、帰ってきて11日に水戸公演、となります。

さて今回はエマニュエル・バルサをゲスト・チェリストに迎えての
ボッケリーニとシューベルトの弦楽五重奏曲プログラム。
特にシューベルトは、ミト・デラルコがはじめて19世紀音楽に
本格的に足を踏み入れるとあって、楽しみにされている方も
多いことでしょう。

練習にずっと立ち会っていたのですが、きっとその期待以上の内容を
お届けできそうな気がします。
とにかく、サウンドが今までのミト・デラルコとは全然違います。
より正確に言うならば、前半のボッケリーニと後半のシューベルトで、
響きがぜんぜん違うのです。

ボッケリーニは第 4回演奏会で別の曲を取り上げていますので
ご記憶の方もいらっしゃると思いますが、
ガット弦の柔和で繊細な表情を生かした響きが
ボッケリーニにぴったり、
今回もきっとお楽しみいただけることでしょう。
有名な「ボッケリーニのメヌエット」の楽章は、
きっと聴いたことのない新鮮なサウンドをお楽しみいただけますよ。

しかしシューベルトではまったく響きの世界が変わります。
楽器は同じですが、19世紀の弓を用い、
よりテンションの高い響きを求めています。
寺神戸氏に至ってはモダン楽器の「駒」を使い、
強めの音が出ることを狙っています。
これは、「語るように」演奏される18世紀の音楽と、
「歌うように」演奏される19世紀の音楽との違いを考慮した選択だと
いえましょう。もちろん楽器だけでなく、大きなフレージング、
無限にくりかえされる旋律を、彼らはまるで
18世紀人がはじめて出会った19世紀音楽であるかのように、
新鮮な感興に満ちて演奏します。
第 3楽章のトリオの時間が止まるような静寂とか、
第 4楽章のジプシー・ヴァイオリンのような熱狂とか、
これまで漠然と「シンフォニックな大曲」というイメージで
聴いていたこの曲の奥深く多様な魅力が、たくさん見えてきます。
シューベルトは人生の最後に、なんというすごい曲を
書いたのでしょうか。
天国へ向かう無限のらせん階段を上っていくような、
その途中で人生において出会ってきたさまざまな人や風景が
幻灯機のような朧な光の中でくるくる明滅しているような・・・
なんというか、そんな印象を今回の演奏から感じてしまうのです。
演奏時間50分超!ミト・デラルコ史上最長、芸術館で演奏された
室内楽曲の中でも最長のものに属するこの大曲を、
存分にお楽しみいただきたいと思います。

ミト・デラルコのロマン派、どうぞお聞き逃しなく!

矢澤孝樹(水戸芸術館音楽部門主任学芸員)

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水戸芸術館専属・オリジナル楽器カルテット
ミト・デラルコ 第8回演奏会
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2005年9月11日(日)13:30開場 14:00開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
ボッケリーニ:弦楽五重奏曲 ホ長調 G.275
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
寺神戸 亮、ソフィー・ジェント(クラシカル・ヴァイオリン)
森田 芳子(クラシカル・ヴィオラ)
鈴木 秀美(クラシカル・チェロ)
エマニュエル・バルサ(ゲスト、クラシカル・チェロ)
料金(全席指定):A席3,000円 B席2,500円

ATM速報受信のお客様は、下記館ウェブサイトから、簡単便利な
ご予約メニューのご利用で、公演前日の10日(土)18時まで
ご予約いただけます。公演直前のため、チケットのお引き取り
方法は「窓口」(公演当日の料金ご精算)でお願いいたします。
https://www.arttowermito.or.jp/t/authenticate.cgi

当日券は館チケット予約センター Tel. 029-231-8000 でのみ
朝 9時30分からご予約を承ります。

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水戸芸術館友の会事務局より、横浜美術館で開催されます
「李禹煥 余白の芸術」展と、横浜港山下埠頭の巨大倉庫を
メイン会場とする現代美術の祭典「横浜トリエンナーレ2005」の、
解説付見学のご案内をお届けいたします。

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水戸芸術館友の会第17回見学会
横浜美術館「李禹煥(リ・ウファン)余白の芸術」展と
「横浜トリエンナーレ2005」見学会
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李禹煥は1936年韓国に生まれ、20歳で来日して以来、
前衛的な芸術活動を追求しながら国際的に活躍、
60年代末に起こった「もの派」運動の中心的な役割を担い、
日本の現代美術に大きな影響を与えたことで知られています。
01年には、書のような作風で絵画の原点を問う「余白の発見」が
評価されて、第13回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞しています。

また、横浜トリエンナーレは、01年以来2回目の開催。
総合ディレクターに、01年水戸芸術館現代美術ギャラリーで
個展を開き好評を博した美術家、川俣正氏を迎えて、
世界のアーティスト約80人が多彩に展示やパフォーマンスを展開
します。

今年の「芸術の秋」は現代美術の醍醐味を存分にご堪能ください。
なお、参加ご希望の方は席数に限りがありますので、
下記をご確認の上、お早めにお申し込みくださいますよう
お願いいたします。

開催日:2005年11月26日(土)
集合時間・場所:午前 7時00分・水戸芸術館カスケード裏
  *大型観光バスで往復、帰りは午後 8時頃芸術館到着予定です。
参加費:友の会会員様 4,000円/一般のお客様 5,000円
参加費に含まれる経費
・横浜美術館入館料(1,000円)
・横浜トリエンナーレ入場料(1,500円)
・バス代
・旅行保険料
  *昼食は横浜中華街にてご自由にお取りいただきます。
定員:40名

お申し込み方法:
 9月10日(土)午前 9:30より、下記宛のお電話でのみご予約を承ります。
友の会事務局 Tel.029-227-8111 までお申し込みください。
・ご予約の受け付けはお電話のみとなります。
・定員になり次第締め切らせていただきます。
・お申し込み後に詳しいご案内を郵送いたします。

お問い合わせ:水戸芸術館友の会事務局 Tel.029-227-8111

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http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---