これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

* こちらに掲載中のものは、送信後に修正等の必要が生じた場合は修正等を加えて掲載しています。あらかじめご了承ください。
* 丸ごと全文の転載はご遠慮ください。引用される場合は水戸芸術館公式サイト http://arttowermito.or.jp/ へのリンクをお願いいたします。

お問い合わせは下記よりお願いいたします。
>> お問い合わせフォーム


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Sun, 16 Oct 2005 10:24:35 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02022] Special report on Matthias Goerne Baritone Recital by Tetsuya	 Sekine
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <4925709C.0007BEF8.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 02022

▼水戸芸術館ATM速報2005年10月16日発-----------------

マティアス・ゲルネのリサイタルがいよいよ本日となりました!
担当者が一足早く14日(金)の東京オペラシティ公演にお邪魔して
きました。聴き逃せないリサイタルですよ!
以下、読みづらい点はどうかご容赦を。

曲目は、水戸芸術館でのものとまったく一緒のオール・シューマン。

前半は、<詩人の恋>のみ。ゲルネはここでピアノ(アレクサンダー
・シュマルツ)を完全に自分のコントロールのもとに従えて、
雄弁な一人芝居を演じます。「声の身ぶり的表現」と吉田秀和館長が
評する、新しい世代の歌い手ならではの表現ですが、ゲルネの迫真の
演技は聴き手をだまらせます。そして、魂の奥底をのぞきこむように、
どこまでも深く伸びていくゲルネの声。失恋、失意、逃避、客体視、
そして再生へと移り行く心のひだの 1枚 1枚を、顕微鏡で拡大して
見せてくれるような歌唱といったら良いのでしょうか。

後半は、ハイネの詩による3つの歌曲を間奏曲風に扱った後、
<リーダークライス>作品24へ。
この<リーダークライス>、<詩人の恋>とくらべるとどうしても
下に見てしまう曲集で、なぜこの作品がリサイタルを締めくくる
位置に来るのだろうかと、正直、ずっと疑問に思っていました。
が、ゲルネとシュマルツの演奏を聴いて、合点がいった気がします。
駆り立てられるようなせわしなさと内省的、沈思的な世界といった
対照的表現が、交互に押し寄せてくる様・・・そう、これは、
声を伴った<クライスレリアーナ>なのです!

ちょっと想像が過ぎてしまったかもしれません。しかし、ゲルネの
歌唱は、聴き手の心の扉を自然と開いてくれるのです。
どうぞ自由にゲルネの世界に浸っていただきたいと思います。
そして、皆様からのご感想も、ぜひお聞かせください。

マティアス・ゲルネ 東京公演レポート
水戸芸術館音楽部門 関根哲也

---------------------------------------
マティアス・ゲルネ バリトン・リサイタル
ピアノ:アレクサンダー・シュマルツ
---------------------------------------
2005年10月16日(日)14:00開演 (13:30開場)
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
料金(全席指定):4,500円
*当日券ございます。本日の水戸は、内省的・沈思的な雨模様、
  テーマがますます心にしみいる日となっております。
  館チケット予約センター Tel. 029-231-8000

http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1900/1974.html

---------------------------------------------------------
ATM速報の配信停止・アドレス変更等のご連絡は下記で承ります。
mailto:atm-info-request@arttowermito.or.jp

事業に関するお問い合わせは下記までお気軽にどうぞ。
mailto:webstaff@arttowermito.or.jp

http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---