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Date: Thu, 20 Oct 2005 22:01:23 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02023] Yoshida Hidekazu Prize for 2005
To: atm-info@arttowermito.or.jp
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▼水戸芸術館ATM速報2005年10月20日発-----------------
音楽・演劇・美術などの各分野で、優れた芸術評論を発表した人に
対して贈られる「吉田秀和賞」第15回受賞作品が、
本日を最終とする厳正な審査を経て、132の候補作品の中から
次のとおり決定いたしました。
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第15回吉田秀和賞受賞作品
宮澤 淳一『グレン・グールド論』
(春秋社 http://www.shunjusha.co.jp/ 2004年12月刊)
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カナダの独創的なピアニスト、グレン・グールドの世界を広い視野
から重層的に考察した書である。
第一章では、演奏会をやめてスタジオ録音に専念するようになった
経緯を含め、グールドのメディア論の変遷を跡づけた。
親交のあった社会学者マクルーハンのメディア論との接点にも
目配りしながら、豊富な資料でグールドの思考の跡をたどっている。
第二章では「ゴルトベルク変奏曲」のデビュー盤と再録音盤とを
対比しつつ、その間の音楽家グールドの変容と成熟を追った。
第三章は、カナダ人であることの意味を演劇や文学を手がかりに
さぐった。いわばグールドの思想的背景の解明である。
日本では最初から今日に至るまでグールド研究の先頭に立ってきた
著者が改めてグールドの世界を立体的に浮き上がらせた労作である。
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宮澤 淳一(みやざわ・じゅんいち)
1963年群馬県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部(国際政治学科)
卒業、早稲田大学第一文学部(ロシア文学)卒業、同大学院文学
研究科修士課程修了、博士課程単位取得。専攻は、文学研究・
音楽学・メディア論。現在、法政大学ほか講師。
著書に、『グレン・グールド大研究』(共著、春秋社)、『グレン・
グールド書簡集』(みすず書房)、『グレン・グールド発言集』
(みすず書房)、『カナダを知るための60章』(共著、明石書店)、
訳書に、ゲルタン編『グレン・グールド複数の肖像』(共訳、
立風書房)、ウィンジェル著『音楽の文章術』(共訳、春秋社)
などがある。
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第15回吉田秀和賞 贈呈式(予定)
日時:平成17年11月19日(土)午後 3時30分から
場所:水戸芸術館 会議場 2階
内容:表彰状授与、受賞者挨拶ほか
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吉田秀和賞について(吉田秀和芸術振興基金により平成2年創設)
名称:吉田秀和賞
対象:音楽・演劇・美術などの各分野で、優れた芸術評論を発表した
人に対して
正・副賞:正賞 表彰状、副賞 賞金 200万円
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これまでの受賞作品:
第 1回(1991年、平成 3年度)
秋山邦晴「エリック・サティ覚え書き」
青土社 http://www.seidosha.co.jp/ 1990年6月刊
第 2回(1992年、平成 4年度)
持田季未子「絵画の思考」
岩波書店 http://www.iwanami.co.jp/ 1992年4月刊
第 3回(1993年、平成 5年度)
該当作品なし
第 4回(1994年、平成 6年度)
渡辺保「昭和の名人 豊竹山城少掾」
新潮社 http://www.shinchosha.co.jp/ 1993年9月刊
第 5回(1995年、平成 7年度)
松浦寿輝「エッフェル塔試論」
筑摩書房 http://www.chikumashobo.co.jp/ 1995年6月刊
第 6回(1996年、平成 8年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/0/35.html
長木誠司「フェッルッチョ・ブゾーニ」
みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 1995年11月刊
第 7回(1997年、平成 9年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/200/256.html
伊東信宏「バルトーク」
中央公論社 http://www.chuko.co.jp/ 1997年7月刊
第 8回(1998年、平成10年度)
該当作品なし
第 9回(1999年、平成11年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/800/800.html
青柳いづみこ『翼のはえた指 評伝安川加壽子』
白水社 http://www.hakusuisha.co.jp/ 1999年 6月刊
第10回(2000年、平成12年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1000/1056.html
小林頼子
『フェルメール論 〜神話解体の試み』
八坂書房 1998年 8月刊
『フェルメールの世界 17世紀オランダ風俗画家の軌跡』
日本放送出版協会 http://www.nhk-book.co.jp/ 1999年 10月刊
第11回(2001年、平成13年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1200/1295.html
加藤 幹郎
『映画とは何か』みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 2001年 3月刊
第12回(2002年、平成14年度)
該当作品なし
第13回(2003年、平成15年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1600/1678.html
岡田温司『モランディとその時代』
人文書院 http://www.jimbunshoin.co.jp/ 2003年8月刊
第14回(2004年、平成16年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1800/1857.html
湯沢英彦『クリスチャン・ボルタンスキー 死者のモニュメント』
水声社 http://www.suiseisha.net/ 2004年 7月刊
第15回(2005年、平成17年度)
宮澤淳一『グレン・グールド論』
春秋社 http://www.shunjusha.co.jp/ 2004年12月刊
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吉田秀和芸術振興基金(事務局:水戸芸術館内)
理事会
理事長:吉田光男 財団法人水戸市芸術振興財団副理事長
理事: 石川六郎 鹿島建設株式会社代表取締役名誉会長
理事: 佐治信忠 サントリー株式会社代表取締役会長兼社長
理事: 鈴木 繁 朝日新聞東京本社文化部長
理事: 佐川千鶴 佐川文庫館長
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審査委員会
審査委員長:吉田秀和 評論家・水戸芸術館館長
審査委員: 加藤周一 評論家
審査委員: 林 光 作曲家
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