これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Thu, 5 Jan 2006 14:10:08 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02056] Wolfgang Zerer Organ Recital
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <492570ED.001C6564.00@david.arttowermito.or.jp>
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▼水戸芸術館ATM速報2006年1月5日発--------------------

今日活躍するオルガニストの中でも、世界中で圧倒的な支持を受けて
いる、ヴォルフガング・ツェーラー。
柔らかい輝きの音色を駆使した、優しさに溢れた音楽が、
多くの人の心を魅了しています。
ツェーラーの音楽の根底には、「魂」が宿っています。
その魂とは、大いなるものへの信仰であり、祈りです。
それは、限りある命を慈しみ、その生を精一杯燃焼させようとする
人間が持ち得る、心の在り方だと言えるかもしれません。

演奏曲は、アランの作品を除いて、すべてが、ツェーラーと祖国を
同じくするドイツの作曲家たちの作品で占められています。
とりわけ、今日ツェーラーが活動の拠点としているハンブルクは、
17世紀の後半頃から、オルガン音楽の発展に大きな役割を果した
北ドイツ・オルガン楽派の中心地でありました。

今回の演奏会で、ツェーラーは、北ドイツ・オルガン楽派の伝統を
今日に伝える弾き手として、ヴェックマン、リューベック、
ブルーンスという作曲家たちの作品を取り上げます。
これらの作曲家に続いて登場するのがJ.S.バッハ。パッヘルベルなど
南ドイツ楽派と北方の巨匠たちなどの音楽が合流して、まさしく
オルガン音楽の金字塔を打ち建てました。
今回は、その作品から北ドイツ・オルガン楽派の系譜に属する
幻想曲とコラール前奏曲が演奏されます。

近代に入り、楽器の改良も手伝ってオルガン音楽は再び息を吹き返す
ことになります。そうした近代のドイツの巨匠がレーガーです。
そして、ツェーラーは、バッハとレーガーとの間の空白を埋めるべく、
モーツァルトが自動オルガンのために書いた小品を配置しました。
さらに今回、唯一ドイツ人ではない作曲家として登場するのが、
アランです。アランは、近代オルガンがもっとも栄えた地である
フランスの作曲家です。ツェーラーは、このアラン作品で、
水戸芸術館の大オルガンの魅力を余すところなく引き出してくれる
ことでしょう。
また、フランスの作品を入れることで、ドイツのオルガン音楽の
独自性というものが一層明らかにされることでしょう。

北ドイツの先人たちの魂を受け継ぐオルガニスト、
ツェーラーの優しさに溢れる演奏をどうぞお楽しみください。

担当:中村晃(水戸芸術館音楽部門学芸員)

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ヴォルフガング・ツェーラー オルガン・リサイタル

北ドイツ・オルガン楽派の魂を受け継ぐツェーラー。
そのオルガンは、優しさに溢れている。
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2006年 3月20日[月]18:30開演(18:00開場)
*当日は休館日ですが16:00に開館いたします。
会場:水戸芸術館エントランスホール
主催:財団法人 水戸市芸術振興財団

J.S. バッハ(1685-1750):
  幻想曲 ト長調 BWV572
リューベック(1654-1740):
  幻想曲 <我は汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ>
アラン(1911-1940):
  幻想曲 第1番 JA72
  幻想曲 第2番 JA117
ブルーンス(1665-1697):
  前奏曲 ト長調
ヴェックマン(ca 1616-1674):
  <たたえられよ、イエス・キリスト>
J.S. バッハ:
  <たたえられよ、イエス・キリスト>BWV722
モーツァルト(1756-1791):
  アダージョとアレグロ ヘ短調 K.594
レーガー(1873-1916):モノローグ 作品63より
  第5番 序奏 ヘ短調
  第6番 パッサカリア ヘ短調

料金(全席指定): A席3,500円、B席2,500円
チケット発売:
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チケット発売:2006年 1月 7日[土]
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・ATM速報受信のお客様のご予約はメールでも承ります。(13:00〜)
mailto:ticket@arttowermito.or.jp
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9990
・CNプレイガイド Tel. 0570-08-9990

メールでのご予約は上記アドレス宛、発売日13:00以降の、
館サーバ受信タイムスタンプとなるようお送りください。
ご予約のための様式(音楽・演劇共通)をお持ちでない方は、
お手数ですが、上記アドレスまで、事前にご請求ください。

ATM速報受信のお客様に限り、下記館ウェブサイトからもお申し込み
いただけます。(発売日 9:30以降、公演前日または完売まで無休)
*館日本語トップページ「ATM速報受信のお客さま専用
  ご予約メニュー」をクリック・ご利用ください。
https://www.arttowermito.or.jp/t/authenticate.cgi

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ヴォルフガング・ツェーラー(オルガン)
Wolfgang Zerer, organ

1961年ドイツのパッサウに生まれる。
パッサウ大聖堂のオルガニスト、ヴァルター・シュースターに
最初のオルガンのレッスンを受ける。
1980年、ウィーン国立音楽大学に入学。オルガンをミヒャエル・
ラドレスクに、指揮法をカール・エスターライヒャーに、
チェンバロと教会音楽をゴールドン・マレイに学ぶ。
84年から2年間、アムステルダムのスウェーリンク音楽院で
チェンバロをトン・コープマンに師事。
85年から2年間、シュトゥットガルト国立音楽大学で教会音楽を学び、
オルガンをルドガー・ローマンに師事した。
82年、ベルギーのフランドル・フェスティヴァル第1位。
83年、オーストリアのホーフハイマー・コンクールで第2位(第1位
なし)。同年、スイスのフレスコバルディ・コンクールで第2位
(第1位なし)。
87年から89年まで、ウィーン国立音楽大学でチェンバロと通奏低音を
教える。87年から88年には、シュトゥットガルト国立音楽大学で
オルガンを教える。89年には、ハンブルク国立音楽大学のオルガン科
の教授として迎え入れられ、今日に至る。
また、オランダのフロニンゲン音楽大学でも教鞭を執っている。
さらに、ヨーロッパ各地、イスラエル、アメリカ、日本、韓国で
演奏会やマスタークラスを実施している。
これまでにヴェックマン、J. S. バッハ、レーガーなどの作品を
CD録音している。

水戸芸術館では、92年12月に「バッハ クリスマス音楽の夕べ」と
題するオール・J. S. バッハ・プログラムの演奏会を開催。
厳かで感動的な演奏が繰り広げられた。
それからおよそ13年ぶりに、ツェーラーの水戸公演が実現する。

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