これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Mon, 26 Jun 2006 21:07:07 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02123] KONONO No.1 at Mito Shimin Kaikan
To: atm-info@arttowermito.or.jp
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▼水戸芸術館ATM速報2006年6月26日発 -----------------

ATM速報ご愛読のみなさま、こんにちは。音楽部門の矢澤です。

さて、今年の夏の水戸芸術館音楽部門の一大イヴェント、
『アフリカ電気親指ピアノバンド コノノNO.1』について、
ATM速報の場を通じ紹介してゆく機会が与えられましたので、
今後、不定期連載という形で、この音楽会についての
とっておき情報を、速報受信の皆様にお届けしてまいりたいと
思います。

ここ数年、『東欧義賊楽団 タラフ・ドゥ・ハイドゥークス』
『東欧吹奏楽団 ファンファーレ・チォカリーア』
『クリスティーナ・ブランコ ポルトガルの心、ファドを歌う』と、
どれも満席の大好評をいただいてまいりました音楽部門のワールド
・ミュージック企画、「コノノNo.1」によってついに人類の故郷
アフリカに上陸。そして、音楽部門企画としてははじめての、
水戸市民会館への登場。この歴史的瞬間(?)を10倍も20倍も
お楽しみいただければ、と心から思っております。
皆様、よろしくおつきあいのほどを。

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第1回  序章:なぜ水戸市民会館なのか?
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『コノノNo.1』のちらしをご覧になられて、
「あれ、会場が水戸市民会館?」と思われた方は少なくないのでは
ないでしょうか。お客様からも、「これは水戸芸術館の企画だけど、
水戸市民会館でやるのですよね?」というお問い合わせを何件か
いただきました。
そう、『コノノNo.1』の音楽会を、私たちは水戸芸術館でなく、
水戸市民会館で実施します。なぜでしょうか?

ひとつには、水戸芸術館コンサートホールATMよりも、
水戸市民会館の方が、このバンドを楽しんでいただくにふさわしい、
という判断です。
なるほど、手前味噌ながら、コンサートホールATMは、クラシックを
中心としたアコースティックな音楽、特に室内楽や独奏・独唱と
たいへん相性がいい。しかし、世界には、さまざまな響きの美学を
持った音楽があります。このところ、ワールド・ミュージックや
ジャズ系の企画を行うにあたって、コンサートホールATMの限界を
超えることがときどきありました。その例の一つが一昨年の
『ファンファーレ・チォカリーア』でした。あの超絶ブラス・バンド
は、なるほど圧倒的迫力で、おそらくコンサートホールATM史上
はじめて満場の聴衆が総立ちで踊るという光景を現出させました。
が、音量的にはほとんど限界で、アンプが故障するという事件も
発生しました。昨年のクリスティーナ・ブランコはコンサートホール
ATMで実施しましたが、秋に行われたジャズ企画『ソング・シアター
ワイルからガーシュインへ』は、響きのよりソリッドなACM劇場を
会場とし、来場された方からのご好評をいただきました。

「コノノNo.1」も、本来は、野外や街路など、より開放的な空間で、
アンプで音を増幅し演奏してきたグループです。
コンサートホールATMの「生音が豊かに響く」空間では、
その魅力の半分も伝わらない危険があります。野外がいいのかも
しれませんが、天候が心配です。ACM劇場もよいと思われますが、
このところのワールド・ミュージック系企画の好評を見ると、
もっと大きな会場で実施したほうが、より多くの方々に楽しんで
いただけるに違いない・・・こう考え、白羽の矢が立ったのが、
水戸市民会館なのです。

水戸駅から南口を出て歩いて10分ほど、水戸市役所の隣に立つ白亜の
殿堂・水戸市民会館。水戸芸術館ができる前は、水戸市で行われる
演奏会を県民文化センター・大ホールと二分していた会場です。
過去にはびっくりするようなポピュラー系の大物アーティストが、
ここでコンサートを行っています。近年も数多くの演奏会が行われて
いますが、芸術館のファンの方であればあるほど、「市民会館って
どうなの?」というお声をいただきます。その理由をうかがうと、
だいぶ施設として古くなっていることと、音響的にもうひとつなの
ではないか、といったお言葉が出てきます。
もしこれが一般的な意見なら、私はそれに強く反論したい。
市民会館はイイ!実にイイです!
たしかに、市民会館は建設されたのが1972年(昭和47年)。
もう築34年になります。しかし本当に「もう」でしょうか?
34歳といえば人間で言えばまだまだこれから、女性も男性もいい感じ
で成熟へと向かう、その入り口ぐらいのお年頃であります。いわんや
建物をや。むしろ歴史的建造物が点在する水戸市としては、まだまだ
「若い」と言わざるを得ません。この建物、これからもっともっと
味のある建物に変わってゆくはずです。

実際、水戸市民会館を訪れてみると、たしかに見かけが新しいとは
いえないのですが、いいところがたくさんあります。
まずエントランスへ向かう階段。とにかく広いです。
ここなら私たちも「左右に分かれてお進みください、
混雑しておりますので少々お待ちください」なんて無粋なことを
申し上げずにすむなあ・・・。古いのでバリアフリー化はなされて
いないのですが、車椅子の方でも別ルートのスロープから会場に入る
ことができます。階段にはカンヌ映画祭会場を思わせる赤い絨毯が
ひかれていますし、入り口近くには水戸が誇るキャラ、水戸黄門像
(助さん格さんつき)がすっくと立って皆様をお迎えします。
エントランスはそれほど広くはありませんが、いすがたくさんありま
すし、飲み物の自動販売機もあります。会場は千人収容、
横長のシューボックスタイプですが、最前列から最後列までずっと
傾斜しており、どこに座っても見やすいです。音響・照明施設も
しっかりしており、「コノノNo.1」のようにアンプを用いる企画を
楽しんでいただく上で、最適の環境だと思います。
昭和40年代の水戸の先人が文化に託した熱い想い、
そしてここで積み重ねられた数々の演奏会が会場にもたらしてきた
熱気を、水戸芸術館とはまた違ったヴィンテージ感あふれる雰囲気と
共に、お楽しみいただけるのではないでしょうか。そうそう、
最近喫茶店も新たにオープンし、これが隠れた名所となっていること
もお伝えしておきましょう。市民会館のヴィジュアルは、7月中旬に
皆様にお届けする予定の "vivo" の中で、たっぷりご紹介したいと
思います。

というわけで、今回水戸市民会館が会場であるのは、
私たちにとっての「必然」なのです。
水戸市民会館のスタッフの方々も、チラシやポスターを各所に貼って、
盛り上げてくださっています。

よいお席はまだまだたくさんございます。
市民会館ということでもし迷われている方がいらっしゃいましたら、
逆にぜひ「水戸市民会館再発見」のきっかけとしていただければ、
嬉しく思います。

さて、そんな水戸市民会館で実施される「コノノNo.1」、
どんなグループで、どんな音楽を演奏し、どんな波乱万丈の歴史を
潜り抜けてきたのでしょうか。
そして関連企画として上映される映画『ホテル・ルワンダ』とは?
次回から、じっくり迫ってみたいと思います。
皆様どうぞお楽しみに。

水戸芸術館音楽部門主任学芸員 矢澤孝樹

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アフリカ電気親指ピアノバンド
コノノNo.1
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2006年 8月24日(木)19:00開演(18:30開場)
会場:水戸市民会館
料金(全席指定):4,000円

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ご予約いただけます。完売まで無休、ぜひご利用ください。
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水戸芸術館チケット予約センター TEL 029-231-8000
(9:30〜18:00、月曜休)

*公演詳細は下記にございます。
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2100/2112.html
*スペシャルなファイルを準備中です。
  もう少々お待ちください。

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