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Date: Sun, 24 Dec 2006 18:31:15 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02192] Yuji Takahashi Piano Recital - Four for BACH - 1 "Bravery"
To: atm-info@arttowermito.or.jp
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▼水戸芸術館ATM速報2006年12月24日発 ---------------

Yuji Takahashi -- その名を知る者なら、世界中のどんな音楽家も、
深い敬意をこめて彼に会釈することだろう。
40年以上にわたり、音楽のかたちを誰よりも疑い、
まだ耳にせぬ音の世界を捜しもとめてきた不屈の闘士。
音楽の力を誰よりも信じ、
民衆の抵抗歌につよく共感しつづけてきた勇気のひと。
そして、そのピアノ演奏は、聴きなれた名曲の奥底にまで光をあて、
その曲を書いた作曲家ですら気づかなかった場所へと、
聴き手をいざなう。

水戸芸術館でのソロ・リサイタルは、
バッハの書いた鍵盤組曲の集大成であり、
最高傑作とも言われる <パルティータ第6番> と、
この曲を素材として解体・再構築する高橋悠治自身の最新作
<アフロアジア的バッハ> を両極におく。
いわば「オリジナル」と「リミックス」が向かいあわされるのだ。
これだけでも十二分にエキサイティングだが、
さらに、孤高にして謎のウィーンの作曲家、
ヨーゼフ・マティアス・ハウアー(1883〜1959)のピアノ曲が
組みあわされる。ハウアーは、28歳のときに神秘体験に出会い、
夢の中でしか聞けなかった音楽を鍵盤に託しはじめた作曲家。
ヘルマン・ヘッセの名作『ガラス玉遊戯』にも、
ハウアーをモデルにした音楽家が登場する。
シェーンベルクとまったく違う形で独自の十二音技法を考案し、
東洋・西洋の二分法を超えた音楽を夢見たハウアーは、
あまりにも時代を超越した存在として
長く神秘のヴェールに包まれていた。
果たして高橋悠治のとりあげるハウアーのピアノ曲が、
バッハ、そして自作とどのように共振するのか、期待はつきない。

このリサイタルは、未知なる風景に出会うための、
驚きと喜びの旅路である。
旅を終えてホールを後にするあなたの心には、
きっと彼のともした Bravery(勇気)の炎が、
赤々と燃えているはずだ。

企画担当:矢澤 孝樹(水戸芸術館音楽部門主任学芸員)

Bravery (勇気) を信じたいから、高橋悠治のピアノを聴く。
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高橋悠治 ピアノ・リサイタル
BACHのための 4人 Four for BACH その 1・Bravery(勇気)
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2007年 4月21日(土)18:30開演(18:00開場)
水戸芸術館コンサートホールATM

ハウアー:  フリードリヒ・ヘルダーリンの言葉による表題をもつ
            ピアノ曲集 作品25
高橋悠治:  アフロアジア的バッハ(2007)
J.S.バッハ:パルティータ 第6番 ホ短調 BWV830

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シリーズ:BACHのための4人
  後世の音楽家たちへ永遠に霊感を与え続ける大作曲家、
  ヨハン・ゼバスティアン・バッハ。
  モーツァルト生誕250年の祝祭が一段落した2007年、
  水戸芸術館はバッハをモティーフに、
  現代の4人の音楽家のリサイタル・シリーズを実施します。
  登場するのは、ピアノと作曲の高橋悠治、
  チェンバロとハープの西山まりえ、
  ヴァイオリンのミリヤム・コンツェン、
  そしてチェロのマリオ・ブルネロ。
  多様な個性に輝く4人の演奏家が、
  それぞれ一対一でバッハと向かい合い、
  何を引き出すのか、どうぞご期待ください!
  ・B-Bravery(勇気)
    高橋悠治 ピアノ・リサイタル(4月21日)
  ・A-Animation(活気)
    西山まりえ チェンバロ・リサイタル(7月14日)
  ・C-Clarity(明晰さ)
    ミリヤム・コンツェン ヴァイオリン・リサイタル(9月28日)
  ・H-Heart(心)
    マリオ・ブルネロ チェロ・リサイタル(10月5日)

主催:財団法人水戸市芸術振興財団

料金(全席指定):3,500円
7月14日(土)西山まりえチェンバロ・リサイタルとの
セット券:5,000円  *セット券は水戸芸術館のみの扱い
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チケット発売:2007年 1月 5日(金)
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9990
・CNプレイガイド Tel. 0570-08-9990
・ATM速報受信のお客さまに限り、館日本語トップページ
  「ATM速報受信のお客さま専用ご予約メニュー」からご予約
  いただけます。(発売日 9:30以降、公演前日または完売まで無休)
https://www.arttowermito.or.jp/t/authenticate.cgi

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高橋悠治 Yuji Takahashi

1938年東京生まれ。柴田南雄、小倉朗に作曲を学ぶ。1963年から
66年までヨーロッパで暮しヤニス・クセナキスに協力する。その後
アメリカに渡り、ピアニストとして活動、コンピュータを使って
作曲する。
1978-85年「水牛楽団」を組織してアジアの抵抗歌を演奏。
多年コンピュータ演奏と他の音楽家たちとの即興を続け、
最近では日本の伝統楽器と声のための作品が多い。
76年から画家・富山妙子とスライドと音楽による物語作品の製作を
つづける。また詩人・藤井貞和とは95年以来コラボレーションを
つづけ、2000年に劇場作品 <泥の海> を上演。
02年以来コンピュータによる音響作品を始める。
平凡社から『高橋悠治/コレクション1970年代』
『音の静寂 静寂の音』、福音社から富山妙子との共作CD付絵本
『けろけろ ころろ』が刊行されている。

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関連プレ企画 特別上映 共催:NPO法人シネマパンチ
映画『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』
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2007年 4月 8日(日)15:00開映(14:30開場)
プレトークあり・終映16:50頃
水戸芸術館ACM劇場/料金:1,000円(全席自由)
*4月21日高橋悠治ピアノ・リサイタル、7月14日西山まりえ
  チェンバロ・リサイタルの演奏会チケットと一緒にご購入
  いただきますと200円引きとなります。
監督・脚本:ジャン=マリー・ストローブ&ダニエル・ユイレ
出演:グスタフ・レオンハルト、ニコラウス・アーノンクール、
      クリスティアーネ・ラング=ドレヴァンツ ほか
1967年製作/モノクロ/ドイツ・イタリア/94分
配給:ユーロスペース
*バッハの生涯を二番目の妻アンナ・マグダレーナの目から描く、
  厳格さと愛に満ちた伝説的傑作の水戸初公開!
  バッハ自身に扮するグスタフ・レオンハルトをはじめ、
  ニコラウス・アーノンクールら古楽界の巨匠が出演し、
  <ブランデンブルク協奏曲 第5番> <ヴィオラ・ダ・ガンバ
  ・ソナタ 第2番> <フランス組曲 第1番> <パルティータ
  第6番> <マニフィカト> <マタイ受難曲> など バッハの
  名曲の実演をくり広げる。
  わずか100足らずのショットで構成された、驚くべき静けさと
  緊張感に支配された固定画面。そして演奏は同時録音。
  その後『アメリカ』『エンペドクレスの死』など
  驚くべき映画を撮り続けたストローブ&ユイレ夫妻による
  至上の映像/音響体験を、ぜひACM劇場で!

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