これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Wed, 11 Jul 2007 20:23:26 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02261] July 14 (Sat.) Marie Nishiyama Cembalo Recital
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <49257315.003E929D.00@david.arttowermito.or.jp>
X-Mail-Count: 02261

▼水戸芸術館ＡＴＭ速報２００７年７月１１日発------------------

「古楽演奏」の成熟する中、日本からも、曽根麻矢子や中野振一郎の
ように、国際的な活躍を行うチェンバロ奏者が登場しています。
この2人よりもさらに若い世代に属する西山まりえは、
日本のみならず世界のチェンバロ演奏の最先端に立つ
逸材であるといえましょう。
バロック鍵盤音楽の特性や奏法に関する深い理解を前提として
備えた上で、彼女は自由に、奔放に、いにしえの音楽を
「いま」の音楽として響かせます。
みなぎる即興性、大胆なテンポの揺れ。
彼女の演奏は、古楽演奏が完全に新しい次元に突入したことを
実感させてくれます。

その西山まりえが、「BACHのための4人」のシリーズ第2回に登場し、
水戸芸術館でソロ・リサイタルを行います。
曲目は、彼女がもっとも得意とするイタリアやスペインの
バロック作品が中心。
17世紀初頭のフレスコバルディ、トラバーチらの
新鮮な表現に満ちた作品から、
カベソンやマルティン・イ・コルといったスペインの音楽を経て、
ナポリの巨匠アレッサンドロ・スカルラッティを経由し、
18世紀スペインのソレルによる熱狂の名曲＜ファンダンゴ＞で
締めくくるというプログラムです。
その中にはさまれたバッハの2作品（＜アルビノーニの主題による
フーガ＞および＜半音階的幻想曲とフーガ＞）は、
「謹厳なバッハ」のイメージを脱ぎ捨て、イタリア音楽からの
影響を強く受けた「歌い、踊る、ラテンのバッハ」となるに
違いありません。

もちろんそれが可能となるのは、彼女の演奏の力あってこそ。
演奏会では、2台のチェンバロ、さらに彼女が得意とするハープを
駆使し、マルチ・プレイヤーぶりを見せつけます。これは、
西山まりえのここまでの活動の集大成といってもいい、
記念碑的な演奏会になるはずです。

イタリアとスペインの音楽から力強く感じられ、
そしてバッハの音楽にもひそんでいる Animation（活気）を
存分に感じることができる、西山まりえのリサイタル。
お聴き逃しなくどうぞ！

矢澤孝樹（水戸芸術館音楽部門主任学芸員）

ディープな情報は矢澤ブログでどうぞ。
http://www.arttowermito.or.jp/blog/yazawa/
西山特集記事掲載 "vivo" 最新号（PDFファイル 324KB）
http://www.arttowermito.or.jp/musicpdf/vivo126.pdf
公演詳細は下記にございます。
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2100/2193.html
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西山まりえ　チェンバロ・リサイタル
BACHのための 4人 Four for BACH その 2・Animation（活気）
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2007年7月14日（土）18:30開演（18:00開場）
水戸芸術館コンサートホールATM

フレスコバルディ：
    トッカータ 第1番［トッカータ集　第1巻から］
    100のパルティータ
トラバーチ：
    第8旋法のトッカータ 第2番（ハープ演奏）
    ［トッカータ集第1巻から］
ピッキ：パッサ・エ・メッツォ
カベソン：イタリア風パヴァーナによるディフェレンシアス
即興演奏 スペイン風パッサカリアによるインプロヴィゼーション
即興演奏 マルティン・イ・コル編纂 ＜ラス・フォリアス＞ に
         基づくインプロヴィゼーション（ハープ演奏）
A.スカルラッティ：トッカータとバレット イ短調
J.S.バッハ：アルビノーニの主題によるフーガ イ長調 BWV950
            半音階的幻想曲とフーガ　ニ短調　BWV903
ソレル：ファンダンゴ

料金（全席指定）：2,500円
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