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Date: Sun, 18 Nov 2007 20:00:16 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02301] Yuichiro Shiina Organ Recital
To: atm-info@arttowermito.or.jp
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▼水戸芸術館ATM速報2007年11月19日発----------------
水戸芸術館が開館したのは1990年。
エントランスホールのパイプ・オルガンも、
開館と同時に産声を上げたので、
今年で17年の歳月を経たことになる。
楽器は生き物にもたとえられる存在だ。
水戸芸術館のパイプ・オルガンも、数多くのオルガニストにより
様々な「音色」や「表現」が試され、沢山の聴衆に見守られながら、
より高みに至るための成長の途上にある。
わが国ばかりでなく、国際的な視野のなかで、
オルガン演奏の次代を担う存在の一人として嘱望されている
オルガニストが、椎名雄一郎である。
彼ほど、長年にわたり水戸芸術館のオルガンを弾き続け、
楽器の成長とともに自身の才能に磨きをかけてきたオルガニストは、
他にはいない。
東京藝術大学で学んでいた94年から、彼はプロムナード・コンサート
などに出演し始めている。水戸芸術館のオルガンを知り尽くした、
椎名雄一郎の満を持してのリサイタルである。
プログラムは、オルガン音楽の金字塔とも言えるJ.S.バッハの作品の
なかでも、ひときわ名高い<幻想曲とフーガ ト短調>とコラール
<装いせよ、わが魂よ>の2曲。そして、ドイツ・オーストリアの
後期ロマン派の大家たちのオルガン音楽の傑作群が続く。実は、
長い間忘れられていたJ.S.バッハの音楽を再発見したのは、
他ならぬこのロマン派のドイツ・オーストリアの作曲家たちなのだ。
バッハが没した地であり、バッハ協会が置かれ、
バッハ復興の中心地であったライプツィヒの音楽院の
初代院長を務めたのがメンデルスゾーンである。
そのライプツィヒ音楽院で学び、当時では演奏不可能とされた
複雑精緻な構成美をもつオルガン作品を残した作曲家がカルク=
エーレルトだ。リストは、J.Sバッハの旋律を主題にした
オルガンの変奏曲を書き、バッハへの敬愛の念を表明した。
ロイプケはリストの愛弟子で、詩編第94編による<オルガン・
ソナタ>は、19世紀オルガン作品の最高峰の一つとされている。
そして、ブラームスのコラール前奏曲は、ブラームスが最晩年に
死を直視し、永遠を希求した、ロマン派のオルガン音楽の傑作である。
水戸芸術館のオルガンとともに修練の道を歩み、
今や国際的な評価を得ている俊英、椎名雄一郎による、
渾身のリサイタルである。
担当:中村晃(水戸芸術館音楽部門学芸員)
http://www.arttowermito.or.jp/blog/nakamura/
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椎名雄一郎 オルガン・リサイタル
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2008年 3月10日 (月) 18:30開演 (18:00開場)
*当日は休館日ですが16:00に開館します。
会場:水戸芸術館エントランスホール
バッハ作品とロマン派オルガン音楽の傑作群による
若き才能・椎名雄一郎の渾身のリサイタル
J.S.バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BWV542
<18のコラール>より "装いせよ、わが魂よ" BWV654
カルク=エーレルト:8つの小品 作品154
リスト:バッハのカンタータ "泣き、嘆き、悲しみ、おののき"
第1楽章とロ短調ミサ曲の "十字架につけられ" の
通奏低音による変奏曲 S.673
メンデルスゾーン:<6つのオルガン・ソナタ> 作品65より
第2番 ハ短調
ブラームス:<11のコラール前奏曲> 作品122より
"装いせよ、わが魂よ"
ロイプケ:オルガン・ソナタ ハ短調 "詩編第94編"
主催:財団法人 水戸市芸術振興財団
料金(全席指定):A席2,500円/B席2,000円
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チケット発売:2007年12月 1日(土)
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-231-8000(9:30〜18:00、月曜休)
・MUSIC SHOP かわまた Tel. 029-226-0351
・ヤマハミュージック関東 Tel. 029-224-2861
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9990
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いただけます。(発売日 9:30以降、公演前日または完売まで無休)
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椎名雄一郎(オルガン)
Yuichiro Shiina, organ
東京藝術大学音楽学部器楽科オルガン専攻卒業。
同大学院音楽研究科修士課程修了。
オルガンを廣野嗣雄、通奏低音を今井奈緒子、チェンバロを故・
小島芳子に師事。1994年、第1回ザ・シンフォニーホール・オルガン
オーディション入賞。97年、第1回ダラス国際オルガンコンクール
第2位。2000年第12回ライプツィヒ・バッハ国際コンクール第3位。
02年NDR(北ドイツ放送局)音楽賞国際オルガンコンクール優勝。
99年10月よりオーストリア政府奨学金、ローム・ミュージック・
ファンデーション奨学金を得て、ウィーン国立音楽大学に留学し、
オルガンをM.ラドゥレスク、チェンバロをG.マレーに師事し、
満場一致の最優秀の成績で卒業。
安田生命クオリティオブライフ文化財団より助成をうけスイス、
バーゼル・スコラカントルム音楽院に留学。オルガンとチェンバロを
J.C.ツェーンダー、通奏低音をJ.A.ベッティヒャー、アンサンブルを
A.ルーリーに師事。日本のほか、スイス・オルガン・フェスティバル
をはじめ、ドイツ、オーストリアを中心に欧州各地で演奏会を行なう。
05年より東京・日本大学カザルスホールにて、J.S.バッハ・オルガン
全曲演奏会を10年がかりで計画、これまでに4回の演奏会を開催して
いる。
コジマ録音よりCD「バッハのオルガン解体新書」、「オルガン音楽の
すすめ」、「平和の祈り」をリリースし、『レコード芸術』誌の特選
盤に選ばれる等、高い評価を受けている。
現在、活水学院オルガニスト、活水女子大学音楽学部専任講師(オル
ガンコース)。東京藝術大学非常勤講師。
水戸芸術館では、「パイプ・オルガン・プロムナード・コンサート」
への長年にわたる数多くの出演をはじめ、「中学生のための芸術鑑賞
会」「ちょっとお昼にクラシック2」(03年)、「ニュー・イヤー・
コンサート」(07年)などに出演し、多くの名演を残している。
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