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Date: Sun, 8 Jun 2008 21:15:27 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02367] SITE Santa Fe 7th International Biennial
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <49257462.0043559A.00@david.arttowermito.or.jp>
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▼水戸芸術館ATM速報2008年6月8日発 -------------------
水戸芸術館現代美術センターは、アメリカ合衆国ニューメキシコ州
サンタフェの現代美術センターSITE Santa Fe(サイト・サンタフェ)
より、「サイト・サンタフェ第7回国際ビエンナーレ」に、世界18の
提携機関の一つとして招碑を受け、参加することとなりましたので
お知らせいたします。
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サイトサンタフェ第7回国際ビエンナーレ
「ラッキー・ナンバー・セブン」
http://www.sitesantafe.org/
http://www.biennial.sitesantafe.org/2008/index.html
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事業名:SITE Santa Fe 7th International Biennial
-- Lucky Number Seven
サイト・サンタフェ第7回国際ビエンナーレ
「ラッキー・ナンバー・セブン」
会場: サイトサンタフェおよぴサンタフェ市街地
(アメリカ合衆国ニューメキシコ州)
会期: 2008年 6月22日〜10月26日
主催: サイト・サンタフェ
企画: Lance Fung(ランス・ファン、ニューヨーク在住の
インディペンデントキュレーター)
http://www.fungcollaboratives.org/
特徴1: 世界各地の現代美術センターとの提携
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ランス・ファンがキュレーターとなった本年の第7回ビエンナーレ
は、世界各地の現代美術機関と提携するシステムをとった。
提携機関の選定には、「非営利、コミュニティとの強い関わり、
教育プログラムの重視、国内外作家による質の高い現代美術展企画」
の実績が基準とされた。当館はファンが選んだ18の提携機関のうち
のひとつである。
提携は、作家選考に始まり、出品作晶のキュレーション、提携機関
同士のネットワークの構築に及ぶ。
また、作家選考に提携キュレーターが関わるシステムは、
ビエンナーレキュレーターの権威性を和らげるとともに、ファンに
とっては未知であったローカルに評価の高い作家を発見する機会と
なった。
特徴2: 作家選考の視点
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1)Collaboration(協働)
2)Process(過程)
3)Experimental(実験性)
作家選考にあたって以上の3つキーワードが用意され、それをもと
に提携機関のキュレーターがそれぞれの機関と関わりの深い作家を
3〜5名推薦し、その中からフアンが1名を選出するという構造が
とられた。16カ国より25名の作家が参加する。
当館からの参加作家は藤浩志である。
ランス・ファンは上記の基準を設けることで、従来のビエンナーレ
やマーケットでは着目されにくいタイプの活動に焦点をあてること
を試みている。世界を飛び回る著名アーティストが常連となって
頻出する世界各地の「ビエンナーレ」のあり方に対して、ファンは
新たなアプローチを提示している。
特徴3: サイト・スペシフィックでテンポラリーな作品
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本ビエンナーレで出展される作品は、すべてサンタフェのために
現地滞在してつくられた「サイト・スペシフィック」ワークであり、
本ビエンナーレ終了後は現地解体が基本とされている。それによって、
実験的・あそび的要素を内包し、マーケットに頼らない作品を
サポートしている。作品の現地解体は、本ビエンナーレのために
つくられた作品が貨幣価値に還元されることを避け、マーケットに
回収されず影響を受けないアートのあり方を探求する。
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水戸芸術館からの参加作家:藤 浩志
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藤浩志はアートを美的なイメージやモノではなく、創造的な活動を
地域に生み出し、根付かせることと考えている。代表的な活動である
「かえっこ」は、子どもたちがいらなくなったおもちゃを
「かえるポイント」を介して交換するバザー型のプロジェクトである。
2000年に始まり、これまで日本国内を中心に3000以上のコミュニティ
で開催された。
「かえっこ」が評価され、藤は2007年に環境大臣賞を受賞している。
藤はアートを「社会的に価値を認められていない些細な意識や存在を、
強度ある状態に立ち上げる技術」と捉えている。藤は国内外の様々な
コミュニティと協働するなかで最初にそのコミュニティのもつ特性と
問題について考え、そしてそこに内在する間港に、当地の人々の持つ
技術を通して挑み向き合ってきた。
藤 浩志の出展作品:「KAERU」について
藤浩志は、社会的に「無価値」とみなされるモノ(本展では
家庭ごみ)を「特別ななにか」に「かえる」システムを、
本ビエンナーレの作品として出展する。
●こどもによるおもちゃ交換のバザー「かえっこ」
●地元の人が持ち寄った要らなくなったおもちゃや、
お菓子の袋などのプラスティック製ごみを素材に、
地元の人とともに作品をつくる「かえるエ房」
●参加者の作品と藤の作品を組み合わせてつくる
「かえるインスタレーション」
●大量に集めた使用済みのペットボトルから、地元の作家が藤と
ともにサンタフェのオペラハウス駐車場の外灯のための彫刻的
作品をつくる
用途を終え価値をなくしたものに、新たな価値を吹き込む場を
地元コミュニティの人々が体験・実践するさまざまな場を、
藤浩志は提供する。
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藤 浩志 (ふじ ひろし) 略歴
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1960年 鹿児島生まれ、福岡在住。
1983年 京都市立芸術大学美術学部卒業
1983-85年 京都情報社主宰
1985年 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
1986-88年 パプアニューギニア国立芸術学校
(現パプアニューギニア国立大学芸術学部)講師
1988-92年 建築企画・都市計画コンサルタント勤務
1992年 藤浩志企画制作室代表
主な個展
2007 「Useless Selection」ギャラリーアートリエ、福岡
2005 「違和感を飛び越える術」福岡市美術館
2003 「cross?」Space Kobo & Tomo、東京
2001 「ヤセ犬の足跡」モマコンテンポラリー、福岡
主なグループ展
2007-08「美麗新世界:当代日本視覚文化」中国巡回中
2006 「第12回バングラデッシュ・ビエンナーレ」
ダッカ、バングラデッシュ
「芸術遊戯」何香疑美術館、シンセン、中国
2005 「ザ・ソーシャル・コレクター」
ACCギャラリー、ワイマール、ドイツ
「パスト・イン・リバース:東アジア現代美術」
サンディエゴ美術館、サンディエゴ、アメリカ
2004 「pla.pra.mode」記録展
日本文化センター、バンコク、タイ
2002 「越後妻有アートトリエンナーレ」新潟十日町市
「日常茶飯美 -- Beautiful Life?」水戸芸術館、茨城
2001 「歓楽迷宮」台北當代藝術館/高雄市美術館、台湾
2000 「PICAF2000」プサンビエンナーレ2000、釜山、韓国
2007年「かえっこ」の功績が認められ環境大臣賞を受賞。
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