これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Tue, 23 Sep 2008 22:44:18 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02394] Yukio Mishima's Marquise de Sade
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <492574CD.004B77E0.00@david.arttowermito.or.jp>
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▼水戸芸術館ATM速報2008年9月23日発 -----------------

「サド侯爵夫人」は、三島戯曲の最高傑作であると思っている。当時
の新劇俳優の翻訳劇における演技術を念頭に置いて、あえて日本人が
フランス人の芝居を書くことによって、極めて論理的で客観的な視点
から、人間性の不可解さを描き切っている。そして、その不可解さ=
不条理の中に、人間の真理を見出しているのである。

三島は、舞台上のことに関しても、明確なイメージを持っている。
「舞台の末梢的技巧は一切これを排し、セリフだけが舞台を支配し、
イデエの衝突だけが劇を形づくり、情念はあくまで理性の着物を着て
歩き廻らねばならぬ」(三島由紀夫)

三島作品を演出することは、私の大きな演劇的目標の一つであった。
だから、私にとって今回の演出は、"仕事" ではなく "事件" なのだ。
今、それを目前に控え、武者震いしている。期待と畏れが相半ばして
いる。

そして、もう一つ "事件" がある。篠井英介と加納幸和という、
現代女形の頂点に君臨する二人の顔合わせ。少なくとも、80年代小劇
場出身者にとって、これは大事件であるはずだ。
三島本人も、「構想中、老貴婦人の役を出して、女形で、やらせる、
とも考えたが新劇における女形演技の無伝統を思うと、それも怖く
なってやめてしまい、結局女だけの登場人物で通すことにした」と
述懐しているので、今回の試みを喜んでいただけるのではないか、と
勝手に思っている。
とにかく私にとって、今回の「サド侯爵夫人」は事件であるのだ。

鈴木 勝秀(suzukatz.)

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ATELIER DUNCAN PRODUCE
サド侯爵夫人  作:三島由紀夫
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2008年11月23日(日)14:00開演
水戸芸術館 ACM劇場

演出:鈴木 勝秀
出演:篠井 英介
      石井 正則、小林 高鹿、山本 芳樹(Studio Life)、天宮 良
      加納 幸和

主催:財団法人水戸市芸術振興財団

料金(全席指定):A席5,500円、B席3,500円
*お一人様4枚までとさせていただきます。
*未就学児のご入場はご遠慮ください。
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チケット発売:2008年 9月27日(土)
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・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00、月曜休)
・館チケット予約センター Tel. 029-225-3555(9:30〜18:00)
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9999
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