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Date: Thu, 2 Oct 2008 21:02:25 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02399] Winner, the Yoshida Hidekazu Prize for 2008
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <492574D6.0042242E.00@david.arttowermito.or.jp>
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▼水戸芸術館ATM速報2008年10月2日発 -----------------
天才と博識がはじけ出てくるような批評集である。
100回におよぶ連載コラムを 2分冊にまとめたものだが、各回 1枚の
ディスクを取り上げ、作曲家や作品、その演奏について勘所をおさえ、
そこから連想されるあらゆることに現代的視点から意味をあたえ、
さらなる連想へと展開してゆく。その展開たるや息もつかせない。
1枚のディスクから今の時代を切ってみせるという独特の視点は、
日本の近・現代音楽について語るとき、特に熱をおびる。蘊蓄の深さ、
オタク的偏愛ぶりは驚異的だ。国外の音楽に向かうときも、
この態度はより鮮明で、モーツァルトを表現主義音楽の元祖ではと
提唱してみたり、バレンボイムの演奏術をシオニズム運動の精神に
結びつけたりと、その批評眼は端倪すべからざるものがある。
たいへんな力業だ。
まったく新しい批評のスタイルを生み出した。
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第18回 吉田秀和賞 受賞作品
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片山 杜秀
『音盤考現学』(アルテスパブリッシング 2008年2月刊)
『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング 2008年5月刊)
http://www.artespublishing.com/
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片山 杜秀(かたやま・もりひで)
1963年宮城県仙台市生まれ。東京で育つ。
慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。
現在、慶應義塾大学法学部准教授。
専攻は、近代思想史、近代日本文化研究、音楽評論。
主要著書に『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、
共著書に『伊福部昭の宇宙』(音楽之友社)、『日本主義的教養の
時代』(柏書房)などがある。朝日新聞、『レコード芸術』
『CDジャーナル』等で音楽評を執筆する。
2006年、日本近代音楽研究の業績により、京都大学人文科学研究所
から人文科学研究協会賞を受ける。
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候補書籍の総数132点(音楽47点、演劇19点、美術45点、建築5点
映画10点、その他(文化史など)6点)より選ばれました作品は、
エキサイティングな選評にまず心が躍ります。
優れた芸術評論を発表した人に対する賞の贈呈とその活動を通しての
芸術文化振興をめざし、平成2年に創設されました吉田秀和賞。
第1回(1991年/平成3年度)から、今回の第18回(2008年/平成20年度)
まで、回を重ねるごとに鮮明となるこの時代の香りを、受賞作品
リストで再びお確かめください。
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これまでの受賞作品:
第 1回(1991年、平成 3年度)
秋山邦晴「エリック・サティ覚え書き」
青土社 http://www.seidosha.co.jp/ 1990年6月刊
第 2回(1992年、平成 4年度)
持田季未子「絵画の思考」
岩波書店 http://www.iwanami.co.jp/ 1992年4月刊
第 3回(1993年、平成 5年度)
該当作品なし
第 4回(1994年、平成 6年度)
渡辺保「昭和の名人 豊竹山城少掾」
新潮社 http://www.shinchosha.co.jp/ 1993年9月刊
第 5回(1995年、平成 7年度)
松浦寿輝「エッフェル塔試論」
筑摩書房 http://www.chikumashobo.co.jp/ 1995年6月刊
第 6回(1996年、平成 8年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/0/35.html
長木誠司「フェッルッチョ・ブゾーニ」
みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 1995年11月刊
第 7回(1997年、平成 9年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/200/256.html
伊東信宏「バルトーク」
中央公論社 http://www.chuko.co.jp/ 1997年7月刊
第 8回(1998年、平成10年度)
該当作品なし
第 9回(1999年、平成11年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/800/800.html
青柳いづみこ『翼のはえた指 評伝安川加壽子』
白水社 http://www.hakusuisha.co.jp/ 1999年 6月刊
第10回(2000年、平成12年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1000/1056.html
小林頼子
『フェルメール論 〜神話解体の試み』
八坂書房 http://www.yasakashobo.co.jp/ 1998年 8月刊
『フェルメールの世界 17世紀オランダ風俗画家の軌跡』
日本放送出版協会 http://www.nhk-book.co.jp/ 1999年 10月刊
第11回(2001年、平成13年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1200/1295.html
加藤 幹郎
『映画とは何か』みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 2001年 3月刊
第12回(2002年、平成14年度)
該当作品なし
第13回(2003年、平成15年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1600/1678.html
岡田温司『モランディとその時代』
人文書院 http://www.jimbunshoin.co.jp/ 2003年8月刊
第14回(2004年、平成16年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1800/1857.html
湯沢英彦『クリスチャン・ボルタンスキー 死者のモニュメント』
水声社 http://www.suiseisha.net/ 2004年 7月刊
第15回(2005年、平成17年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2000/2023.html
宮澤淳一『グレン・グールド論』
春秋社 http://www.shunjusha.co.jp/ 2004年12月刊
第16回(2006年、平成18年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2100/2170.html
有木宏二『ピサロ/砂の記憶 -- 印象派の内なる闇』
人文書館 http://www.zinbun-shokan.co.jp/ 2005年11月刊
第17回(2007年、平成19年度)
該当作品なし
第18回(2008年、平成20年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2300/2399.html
片山 杜秀
『音盤考現学』(アルテスパブリッシング 2008年2月刊)
『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング 2008年5月刊)
http://www.artespublishing.com/
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「吉田秀和賞」について
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名称: 吉田秀和賞
対象: 音楽・演劇・美術などの各分野で、
優れた芸術評論を発表した人に対して
正・副賞:正賞 表彰状
副賞 賞金 200万円
第18回 贈呈式(予定)
2008年11月 8日(土)午後 3時30分より
水戸芸術館会議場
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吉田秀和芸術振興基金
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理事会
理事長:吉田 光男 財団法人水戸市芸術振興財団副理事長
理事: 佐治 信忠 サントリー株式会社代表取締役会長兼社長
理事: 佐川 千鶴 佐川文庫館長
理事: 福田 三千男 株式会社ポイント代表取締役会長
理事: 畑山 美和子 朝日新聞東京本社文化エディター
審査委員会
審査委員長:吉田 秀和 評論家・水戸芸術館館長
審査委員: 加藤 周一 評論家
審査委員: 林 光 作曲家
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