* こちらに掲載中のものは、送信後に修正等の必要が生じた場合は修正等を加えて掲載しています。あらかじめご了承ください。
* 丸ごと全文の転載はご遠慮ください。引用される場合は水戸芸術館公式サイト
http://arttowermito.or.jp/ へのリンクをお願いいたします。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
>> お問い合わせフォーム
Date: Fri, 10 Sep 2010 18:42:23 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02610] Winner, the Yoshida Hidekazu Prize for 2010
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <OF34B12A5F.A7B0FD0B-ON4925779A.0035451B@GlobalDom1>
X-Mail-Count: 02610
▼水戸芸術館ATM速報2010年9月10日発 -----------------
ジョン・ケージは何よりもまず「行為者としての音楽」へと
向かった音楽家だった。
この視点から、著者はケージの風変わりな作品を精査し、
とくに偶然性、不確定性の思想とのかかわりに着目して、
その音楽が体現している音楽的なあるいは非音楽的な意味について
周到な考察をめぐらす。
各種の学術的成果を渉猟した研究書の体裁だが、音楽史、
東洋思想とのかかわり、パフォーマンス論、メディア論と
切り結んだ語り口は衒いがなく、音楽学的にも厳密をきわめ、
著者のケージに対する人間的共感がにじみ出ている。
ケージの全体像にせまった力作である。綿密かつ丁寧な仕事だ。
-------------------------------------------------------------
第20回 吉田秀和賞 受賞作品(2010年9月9日決定、発表)
白石 美雪『ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー』
(武蔵野美術大学出版局 2009年10月刊)
http://www.musabi.co.jp/
-------------------------------------------------------------
白石 美雪(しらいし・みゆき)
1958年東京都生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、
同大学大学院音楽研究科修了。
武蔵野美術大学教授。専門は音楽学。ジョン・ケージを出発点に
20世紀の音楽を幅広く研究するとともに、批評活動を通じて、
現代の音楽創造について考察。
『はじめての音楽史/古代ギリシアの音楽から日本の現代音楽まで』
(音楽之友社)、『武満徹 音の河のゆくえ』(平凡社)を分担執筆。
論文に「ブラック・マウンテン・カレッジにおける音楽活動
--開校からジョン・ケージ訪問まで」などがある。
--------------------------------------------------------------
候補書籍の総数 125点
(音楽38点、美術43点、演劇20点、映像14点、建築2点、
その他(文化史など)8点)
--------------------------------------------------------------
これまでの受賞作品:
第 1回(1991年、平成 3年度)
秋山邦晴「エリック・サティ覚え書き」
青土社 http://www.seidosha.co.jp/ 1990年6月刊
第 2回(1992年、平成 4年度)
持田季未子「絵画の思考」
岩波書店 http://www.iwanami.co.jp/ 1992年4月刊
第 3回(1993年、平成 5年度)
該当作品なし
第 4回(1994年、平成 6年度)
渡辺保「昭和の名人 豊竹山城少掾」
新潮社 http://www.shinchosha.co.jp/ 1993年9月刊
第 5回(1995年、平成 7年度)
松浦寿輝「エッフェル塔試論」
筑摩書房 http://www.chikumashobo.co.jp/ 1995年6月刊
第 6回(1996年、平成 8年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/0/35.html
長木誠司「フェッルッチョ・ブゾーニ」
みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 1995年11月刊
第 7回(1997年、平成 9年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/200/256.html
伊東信宏「バルトーク」
中央公論社 http://www.chuko.co.jp/ 1997年7月刊
第 8回(1998年、平成10年度)
該当作品なし
第 9回(1999年、平成11年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/800/800.html
青柳いづみこ『翼のはえた指 評伝安川加壽子』
白水社 http://www.hakusuisha.co.jp/ 1999年 6月刊
第10回(2000年、平成12年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1000/1056.html
小林頼子
『フェルメール論 〜神話解体の試み』
八坂書房 http://www.yasakashobo.co.jp/ 1998年 8月刊
『フェルメールの世界 17世紀オランダ風俗画家の軌跡』
日本放送出版協会 http://www.nhk-book.co.jp/ 1999年 10月刊
第11回(2001年、平成13年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1200/1295.html
加藤 幹郎
『映画とは何か』みすず書房 http://www.msz.co.jp/ 2001年 3月刊
第12回(2002年、平成14年度)
該当作品なし
第13回(2003年、平成15年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1600/1678.html
岡田温司『モランディとその時代』
人文書院 http://www.jimbunshoin.co.jp/ 2003年8月刊
第14回(2004年、平成16年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/1800/1857.html
湯沢英彦『クリスチャン・ボルタンスキー 死者のモニュメント』
水声社 http://www.suiseisha.net/ 2004年 7月刊
第15回(2005年、平成17年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2000/2023.html
宮澤淳一『グレン・グールド論』
春秋社 http://www.shunjusha.co.jp/ 2004年12月刊
第16回(2006年、平成18年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2100/2170.html
有木宏二『ピサロ/砂の記憶 -- 印象派の内なる闇』
人文書館 http://www.zinbun-shokan.co.jp/ 2005年11月刊
第17回(2007年、平成19年度)
該当作品なし
第18回(2008年、平成20年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2300/2399.html
片山 杜秀
『音盤考現学』(アルテスパブリッシング 2008年2月刊)
『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング 2008年5月刊)
http://www.artespublishing.com/
第19回(2009年、平成21年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2400/2495.html
岡田 暁生『音楽の聴き方』(中公新書 2009年6月刊)
http://www.chuko.co.jp/
第20回(2010年、平成22年度)
http://www.arttowermito.or.jp/atm-info/2600/2610.html
白石 美雪『ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー』
(武蔵野美術大学出版局 2009年10月刊)
http://www.musabi.co.jp/
--------------------------------------------------------------
「吉田秀和賞」について
--------------------------------------------------------------
名称: 吉田秀和賞
対象: 音楽・演劇・美術などの各分野で、
優れた芸術評論を発表した人に対して
正・副賞:正賞 表彰状
副賞 賞金 200万円
第20回 贈呈式(予定)
2010年10月 9日(土)午後 3時30分より
水戸芸術館会議場
吉田秀和芸術振興基金
理事会
理事長:吉田光男 (財)水戸市芸術振興財団副理事長
理事: 佐治信忠 サントリーホールディングス(株)代表取締役社長
理事: 福田三千男 (株)ポイント代表取締役会長
理事: 佐川千鶴 佐川文庫館長
理事: 福地献一 朝日新聞東京本社文化エディター
審査委員会
審査委員長:吉田秀和 評論家・水戸芸術館館長
審査委員: 林 光 作曲家
------------------------------------------------------------
ATM速報の配信停止・アドレス変更等のご連絡は下記で承ります。
mailto:atm-info-request@arttowermito.or.jp
事業に関するお問い合わせは下記までお気軽にどうぞ。
mailto:webstaff@arttowermito.or.jp
http://www.arttowermito.or.jp/ 次回配信をお楽しみに!------