これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date: Sun, 16 Jan 2011 21:22:08 +0900
From: tamamik@arttowermito.or.jp
Subject: [atm-info,02645] Quiet Attentions: Departure from Women
To: atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id: <OF7A224B93.576EAF89-ON4925781A.004336FE@GlobalDom1>
X-Mail-Count: 02645


▼水戸芸術館ATM速報2011年1月16日発 -----------------

おかげさまで本日「大友良英 『アンサンブルズ2010-共振』」展は
会期を終了いたしました。多数のご来場をありがとうございました。
現代美術ギャラリーは、2月12日(土)から開催の次回企画展、
「クワイエット・アテンションズ 彼女からの出発」の準備に
かかります。どうぞご期待ください。

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クワイエット・アテンションズ 彼女からの出発
Quiet Attentions: Departure from Women
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人の生き方はその人の心の傾注(アテンション)がいかに形成され、
また歪められてきたかの軌跡です。
注意力(アテンション)の形成は教育の、
また文化そのもののまごうかたなきあらわれです。
人はつねに成長します。
注意力を増大させ高めるものは、
人が異質なものごとに対して示す礼節です。
新しい刺激を受けとめること、
挑戦をうけることに一生懸命になって下さい。
(スーザン・ソンタグ『良心の領界』より)

社会の変化にともない、女性アーティストの表現も多様化しています。
Wack! Art and the Feminism Revolution(2007、ロサンゼルス近代
美術館)やFemmes@Pompidou(2009-2010、ポンピドゥセンター、パリ)
など、2000年以降、女性とアートの関係を再考する展覧会が各地で
開催されていますが、本展では、韓国、ブラジル、インドといった
近年現代美術で注目を浴びている地域のアーティストを含めた9カ国
14名の近作・新作インスタレーションや立体作品を通し、新世代の
女性アーティストたちの現在進行形を紹介します。
写真や映像、音や立体、ドローイングなど、さまざまな要素を用いた
作品世界が現れます。

参加アーティストたちは、音や気配、身振り、記憶やゆるやかな時間
の流れといった事象に注目しながら独自の世界を創出し、
インスタレーションという形式を「閉じられた世界」をつくるためで
なく、他者との対話や交信のための「開かれた場」として開放して
います。本展は、耳を澄まし、眼をこらせば見えてくる、私たちの
身の回りにある多声的な美の世界に人々をいざないます。

会期中は小説家や建築家、アクティヴィストや料理研究家などを迎え、
パフォーマンスやイベント、ワークショップが展開されます。
http://www.arttowermito.or.jp/art/modules/tinyd0/index.php?id=15

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展覧会概要

展覧会名:クワイエット・アテンションズ 彼女からの出発
欧文表記:Quiet Attentions: Departure from Women

出品作家:木村友紀+ユタ・クータ+荒川医、アン・カンヒュン、
 ラウラ・ベレン、小林史子、Sachiko M、三田村光土里、
 ナム・ファーヨン、スーザン・フィリップス、
 ランジャニ・シェター、土屋信子、ツェ・スーメイ、
 タチアナ・トゥルーヴェ

会期:2011年 2月12日(土)〜 5月 8日(日)
開館時間:9時30分〜18時 *入場は17時30分まで
会場:水戸芸術館敷地内+現代美術ギャラリー
休館日:月曜日
*ただし3月21日(月・祝)は開館、翌3月22日(火)休館
入場料:一般800円、前売・団体(20名以上)600円
中学生以下、65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と
付き添いの方1名は無料

一年間有効フリーパス
→ハイティーンパス「H.T.P.」1,000円/対象15歳以上20歳未満
→ 「おとなのパス」2,500円/対象20歳以上

主催:財団法人水戸市芸術振興財団
後援:フランス大使館、ルクセンブルク大公国大使館
助成:財団法人朝日新聞文化財団
   財団法人アサヒビール芸術文化財団
協賛:株式会社資生堂
協力:アサヒビール株式会社、カーゴルクス株式会社
   Galerie Emmanuel Perrotin
   Mizuma Art Gallery、Taka Ishii Gallery
   Talwar Gallery
企画:高橋瑞木(水戸芸術館現代美術センター学芸員)

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出品作家略歴
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▼木村友紀+ユタ・クータ+荒川医
Yuki Kimura+Jutta Koether+Ei Arakawa
[木村友紀:京都府生まれ、同在住、
  ユタ・クータ:ケルン生まれ、ベルリン在住、
  荒川医:福島県生まれ、ニューヨーク在住]
写真を批評的に用いたインスタレーションを発表している木村友紀と、
ペインターでありミュージシャン、評論家としても活躍するユタ・
クータ、パフォーマンスを主体とした活動をおこなう荒川医が、本展
のために協働し、写真、言葉、印刷物を用いたインスタレーションを
発表する。また会期中に展覧会会場でパフォーマンスを行う。

▼アン・カンヒョン Kanghyun Ahn[ソウル生まれ、同在住]
さまざまな土地の伝統衣装や舞踊などを題材にしたパフォーマンスを
展開してきたほか、自分のアイデンティティを問う内省的な映像作品
を発表してきたが、本展では彼女が初めて手掛けた大規模な観客参加
型、プレイグラウンド形式のインスタレーション作品を展示する。
2004年にはBloomberg New Contemporaryに選出されている。
http://www.ahnkanghyun.com/

▼ラウラ・ベレン Laura Belem
[ベロ・オリゾンテ(ブラジル)生まれ、同在住]
作品を発表する土地や建物の歴史をベースに音や映像、写真など様々
な素材を用いてサイトスペシフィックで詩的なインスタレーション
作品を制作している。2005年の第51回ヴェニスビエンナーレに参加。
日本では豊田市美術館で開催された「Bloom ブラジル--日本 きみの
いるところ」(2008年)に参加している。本展では水戸芸術館の
エントランスホールにあるパイプオルガンから着想を得た
新作インスタレーションを発表する。
http://www.laurabelem.com.br/home_eng.html

▼小林史子 Fumiko Kobayashi[東京都生まれ、同在住]
作品を発表する土地で作家自らが収集した不用品と、
自分が所有する日用品とを組み合わせ、日本国内外のさまざまな
場所と自分との関係性から生まれる立体やインスタレーション作品
を制作している。本展では水戸市内に放置された自転車のパーツを
利用した新作を発表する。
http://www1.tcn-catv.ne.jp/fumikokobayashi/

▼Sachiko M「東京都生まれ、同在住]
サンプラー奏者として活躍後、1998年よりサインウェイブを使った
演奏を開始。ソロやユニットでの演奏活動をおこなっているほか、
「I'm here」といったインスタレーション作品も発表している。
普段は気にも留めないような音に注目し、リスナーに自分の周りに
溢れる音の響きに気付かせる演奏は「音楽」や「演奏」概念に対する
批評性を備えている。本展では、ギャラリー空間に響く音を取り込み
ながら、展示空間に合わせた音環境を創造するほか、会期中展覧会
会場でパフォーマンスを行う。

▼三田村光土里 Midori Mitamura[愛知県生まれ、東京都在住]
旅先などで自ら撮影した写真、映像、ファウンドフォトや
アンティークショップで見つけた雑貨などを組み合わせながら
「観客が参加できるドラマ」として、オープンなナラティブ空間とし
てのインスタレーションを制作し、日本国内外の美術館やギャラリー
で作品を発表している。
本展では写真、映像を用いた新作インスタレーションを発表する。
http://www.midorimitamura.com/

▼ナム・ファヨン Hwayeon Nam[ソウル生まれ、ベルリン在住]
戦闘の際に用いられるコードネームや化学の分子構造など規則性を
題材に、それらと戯れることでコードの記号性や規則の絶対性を
脱臼させる作品を発表している。インスタレーションや映像、
ドローイング作品を発表しているほか、パフォーマンスの演出や
エルメスのH-BOXのための映像作品のコミッションワークなど、
幅広い活躍をおこなっている。本展では分子構造をモチーフとした
ウォールペインティングを制作する。

▼スーザン・フィリップス Susan Philipsz
[グラスゴー生まれ、ベルリン在住]
主に公共空間で、自分の声を素材としたサイトスペシフィックな
サウンドインスタレーションを発表している。
2007年のミュンスターの彫刻プロジェクトへの参加や、2010年の
ターナー賞にノミネートされるなど、近年最も活動が注目されている
作家のひとり。本展では水戸芸術館の広場を見下ろす屋外空間に
作品が設置される。

▼ランジャニ・シェター Ranjani Shetter
[バンガロール(インド)生まれ、同在住]
蜜蝋や植物の実からできた染料、漆といった自然のマテリアルや
インドの地方に伝わる伝統的な手工芸の技法を使い、複雑な形状の
立体を用いて、鑑賞者を作品世界に没頭させるようなインスタレー
ション作品を発表している。リヨンビエンナーレ(2007年)、
第55回カーネギーインターナショナル(2008年)へ参加しているほか、
サンフランシスコ近代美術館やボストンICAで個展が開催されている。
本展が日本で初めての発表となる。

▼土屋信子 Nobuko Tsuchiya[神奈川県生まれ、同在住]
さまざまな場所から集められた異素材を組み合わせた立体作品を制作
している。無機質と有機質が同居したような立体作品が展示される
空間には、ノスタルジーと近未来が同居したような非言語的な世界が
広がる。2003年のヴェニスビエンナーレに参加したほか、2007年には
ニューヨークのニューミュージアムでの「Unmonumental: Object in
the 21st century」展に参加するなど大型国際展に参加。
日本の美術館では初めての発表となる本展では、新作を展示する。

▼ツェ・スーメイ Su-Mei Tse
[ルクセンブルク生まれ、ルクセンブルク/ベルリン在住]
イギリス人ピアニストの母と中国人ヴァイオリニストの父に生まれ、
自らもチェロ奏者だったマルチアイデンティティと、音との関わり
から着想を得た作品を制作している。2003年のヴェニスビエンナーレ
のルクセンブルク館での個展で金獅子賞を受賞。
2009年には水戸芸術館現代美術ギャラリーで個展が開催された。
http://www.arttowermito.or.jp/art/modules/tinyd0/index.php?id=6
本展には時間と音をモチーフとした作品を展示する。

▼タチアナ・トゥルーヴェ Tatiana Trouve
[コセンツァ(イタリア)生まれ、パリ在住]
建築素材やアスレチックジムの運動用具、事務所の収納家具などを
素材として用いる立体や建築的インスタレーションや、屋外や室内
空間が入り混じった次元のゆがみを感じさせるドローイングを発表
している。2007年にマルセル・デュシャン賞受賞。2010年のあいち
トリエンナーレにも参加した。本展ではドローイングと立体作品を
展示する。

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関連企画
http://twitter.com/MITOGEI_Gallery
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▼オープニング記念アーティストトーク
参加アーティストたちが制作活動や展示作品について語ります。
2011年 2月12日(土)、13日(日) 各日14:00〜15:30(開場13:30)
・水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室
・各日50名
・出演:12日(土)=ラウラ・ベレン、アン・カンヒョン、
         ランジャニ・シェター(英・日逐語通訳)
・出演:13日(日)=小林史子、土屋信子、三田村光土里、
         木村友紀+荒川医
*出演者は直前に変更になる場合がございます。
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

▼Sachiko M one day limit sound installation
-I'm Here plus-
冬と春、異なる季節の気配を感じながら、
日限定のライブサウンドインスタレーションを公開します。
・寒明 kan-ake 2011年 2月19日(土)15:00 start 〜日没
・青嵐 ao-arashi 2011年 5月 1日(日)15:00 start 〜日没
・水戸芸術館現代美術ギャラリー
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

▼木村友紀+ユタ・クータ+荒川医 パフォーマンス
「管理企画のファンタジー/The Structure of Fantasy」
・2011年 3月27日(日)14:00〜15:00
・水戸芸術館現代美術ギャラリー
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

▼レクチャー&トーク
「女性とアート -- これまで、そしてこれから」
クリエイティブ・ディレクターとして日本のアートシーンを開拓して
きた小池一子さんと、展覧会企画や著書で女性現代美術アーティスト
を多数紹介してきた岡部あおみさんをむかえてのレクチャートーク
です。
・2011年 4月10日(日)14:00〜16:00(開場13:30)
・出演:小池一子(クリエイティブ・ディレクター)
    岡部あおみ(武蔵野美術大学教授)
・水戸芸術館会議場
・定員:80名
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

▼川上未映子 meets 阿部海太郎 ポエトリーリーディング
阿部海太郎さんの音楽とともに、小説家で詩人の川上未映子さんが
・ポエトリーリーディングをおこないます。
・2011年 4月23日(土)14:30〜15:30(開場14:00)
・水戸芸術館ACM劇場
・定員:300名
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

▼Chim↑Pomエリイのアート公開診断
Chim↑Pomエリイがアーティスト志望者10名の作品を公開診断しな
がら未来のアートについてディスカッションをおこないます。
・2011年 5月 5日(木・祝)14:00〜15:30(開場13:30)
・水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室
・観覧者定員:50名
*予約不要、料金は展覧会入場料に含まれます。

アート診断応募方法
 作品診断希望者は下記の必要事項を記載のうえEメールにて
 ご応募ください。作品は当日手持ちで搬入できるものに限ります。
 審査のうえ2011年4月20日に10名を決定し、通過者のみEメールで
 お知らせします。
・応募宛先:elliepresen@gmail.com
・必要事項:氏名/住所/電話番号/年齢/簡単な自己紹介と
 作品のjpeg画像3枚(各1メガバイト以下)
・応募締切:2011年4月10日(日)

▼クロージングパーティー 南風食堂 ワンプレートギャザリング
高校生ウィークと連動したワークショップ「料理の時間」の
参加者と南風食堂が、茨城の食材を使った料理でクロージング
パーティーを開催します。
・2011年 5月 8日(日)14:00〜 (料理がなくなり次第終了)
・水戸芸術館回廊2階
・定員:80名
*予約不要、フードとドリンクには別途料金がかかります。

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同時開催 クリテリオム81 酒井咲帆
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1981年兵庫県生まれ。18歳で写真を撮り始める。
以来、フリーの写真家、フォトディレクターとして、
町や村の人々との対話、交流を主軸とした活動を行っている。
写真とさまざまな仕掛けを媒体に、子どもと大人、
地域の人々をつなぐことで互いに関わり合う場を生み出す。
彼女にとって写真とは、そこに流れている時間や記憶であり、
人々の絆を未来へつなぐための方法でもある。
主な作品に、「再会」、「いつかいた場所」、「つちのかみさま、
たびにでた。」などがある。
・会期:2011年2月12日(土)〜5月8日(日)
・会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第9室
・主催:財団法人水戸市芸術振興財団
・助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団
・協力:アサヒビール株式会社
・企画:門脇さや子(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
*クリテリオムは、ラテン語で「基準」を意味し、
 水戸市民のサポートのもと、若手作家の新作を中心に紹介する
 企画展です。
*料金は展覧会入場料に含まれます。

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お問い合わせ
水戸芸術館現代美術センター
310-0063 茨城県水戸市五軒町1-6-8
Tel. 029-227-8120/Fax.029-227-8130
http://www.arttowermito.or.jp/

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