これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Wed, 24 Jun 1998 21:54:24 +0900 (JST)
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▼ATM速報1998年6月24日発−−−−−−−−−−−−−−−−−

1998年6月
水戸芸術館現代美術センター
プレスリリース

「河口龍夫――封印された時間」展 関連企画

水戸芸術館現代美術センターでは、「河口龍夫――封印された時間」展に
あわせ、以下の関連企画を開催いたします。子どもから大人までさまざま
な参加者を対象に、現代美術といった狭い枠組みにとらわれず、時には手
や身体をいっぱいに使って、より広い視点から河口作品に迫ります。一人
の作家の世界を広く深く体験することにより、美術とのかかわり方の多様
性とそれゆえの豊かさ、おもしろさを発見するのがねらいです。

■.オープニング・レクチャー「90年以降の作品について」
本展出品作家・河口龍夫が、今回の出品作品を中心に、90年以降の自作
について語ります。
日時:1998年8月8日(土) 14:00〜15:30(開場13:30)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ
講師:河口龍夫
料金:展覧会入場料に含まれます。

■.河口龍夫による子どものためのワークショップ
「水にうかべて、水にしずめて」
出品作品「関係――水・えら鰓呼吸する視覚」にヒントを得て、水に浮
かぶ銅のオブジェを作ります。
平たいままでは沈んでしまう銅の板を、木槌で打ち出してお皿のような
かたちにすると、あらあら不思議、まるで船のように、ふわりと水に浮
かびます。そしてそこにいろいろなものをのせてみると、これまた不思
議、のせるものの重さやかたち、置き方によって、浮かんだり、沈んだ
りします。ぽっかりと水面に浮いている様子や、ゆらゆらと水底に沈ん
でいく様子を、観察して遊びます。
日時:1998年8月23日(日) 10:30〜16:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ
講師:河口龍夫
対象:小学校4〜6年生
定員:20名
参加費:1000円(材料費込み)
募集期間:7月15日〜8月15日
申し込み方法:往復はがきに、
■住所、■電話番号、■氏名、■学年、■保護者の日中の連絡先を書い
て、下記まで申し込んでください。
返信用はがきのおもてには、住所と氏名を記入してください。先着順で、
定員になり次第、締め切ります。はがき到着後、1週間程度でお返事い
たします。
送付先:〒310−0063茨城県水戸市五軒町1−6−8
水戸芸術館現代美術センター
「子どものためのワークショップ」係

■.「河口〈関係〉大学――封印された時間を解く」
〈関係〉をテーマとして作品制作を続けている本展出品作家・河口龍夫
を学長に迎え、さまざまな角度から「河口龍夫――封印された時間」展
を読み解きます。
一連の講義や実習を通じて、われわれの生きている世界が、見えるもの、
見えないものを含め、さまざまな事象の関係の上に成り立っており、美
術もまた、想像力を媒介にしてわれわれの生とつながっていることを、
改めて考えていきます。
開講される科目は、現代美術論1・2、美術史1・2のほか、哲学、植物
学、古生物学。
河口作品を貫く哲学的関心や、種子や化石といったモチーフを、個々に
深く掘り下げて考察することにより、現代美術といった狭い枠組みを超
えて、より広い視点から河口作品に迫ります。また、造形実習や写真実
習を通して、実際に自分の手や身体を動かすことにより、見ているだけ
ではつかみにくい創造する者の思考や所作のありようを、実感として体
験することを目指します。
学期:1998年8月29日(土)〜10月3日(土)
時間:別掲開講講座一覧参照
教室:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップほか
受講形態:全体を通して受講し、卒業を目指す本科生(A)と、1日単
位で聴講する聴講生(B)を募集します。それぞれの定員、申し込み方
法等については下記を参照ください。

A. 本科生
定員:30名
受講できる講座:講義7(各1単位)、実習2(各2単位)、公開講座1
卒業資格:講義5単位以上、実習2単位以上取得
卒業式:10月3日(土)17:30〜18:00(公開講座終了後)
卒業特典:特製卒業証書授与、いわき市美術館「呼吸する視線 河口龍
夫―みえないものとの対話―」展見学会(下記参照)
割引受講料:3000円(展覧会入場料、実習費、教材費を含みます)
支払方法:最初の受講日に、1階エントランス・チケット・カウンター
にてお支払いください。
募集期間:7月15日〜8月22日
申し込み方法:往復はがきに、■住所、■電話番号、■氏名、■年齢
を書いて、下記まで申し込んでください。返信用はがきのおもてには、
住所と氏名を記入してください。先着順で、定員になり次第、締め切
ります。はがき到着後、1週間程度でお返事いたします。
送付先:〒310−0063茨城県水戸市五軒町1−6−8
水戸芸術館現代美術センター
「河口〈関係〉大学」係

B. 聴講生
定員:各日30名程度
受講できる講座:講義7(実習は聴講生を受け付けません)
聴講料:1日500円(1日2講座開講されている日は、1枚の聴講券で
2講座とも受講できます)
展覧会入場料割引:聴講生は、聴講日に限り、展覧会入場料が団体割
引料金600円になります。当日、1階エントランス・チケット・カウ
ンターで聴講券を購入する際、その旨申し出てください。
申し込み方法:8月8日(土)より、下記の電話で事前予約を受け付け
ます。予約が定員に満たない場合には、当日先着順で聴講を受け付け
ます。
電話:水戸芸術館チケット予約センター Tel. (029)225−3555

開講講座一覧
■講義(各1単位、各日14:00より、1日単位での聴講可)

8/29土
14:00〜15:00 現代美術論1「封印された時間を見る」
浅井俊裕(当現代美術センター学芸員)
本展担当学芸員が、出品作品を中心に、河口作品の魅力について語り
ます。
15:15〜16:15 美術史1「河口作品の歩み」
山本秀夫(美術評論家)
60年代から現在に至る、河口作品の変遷を、スライドを見ながらた
どります。

9/5土
14:00〜15:30 哲学「不可視の領域」
太田省吾(劇作家)
見えるものと見えないもの、生と死、時間と空間の関係など、河口
作品が一貫して追求してきたテーマについて論じます。

9/12土
14:00〜15:30 現代美術論2「河口龍夫と90年代美術」
新川貴詩(美術ジャーナリスト)
河口龍夫と90年代美術について、筑波大学に学んだ河口の教え子た
ちの活躍にも触れつつ、論じます。

9/19土
14:00〜15:00 美術史2「日本美術における蓮の系譜」
吉田英里子(美術史家)
河口作品に頻出する蓮のモチーフを出発点に、時代をさかのぼり、
日本美術における蓮の系譜を探ります。
15:15〜16:15 植物学「種子をめぐって」
西川綾子(水戸市植物公園園長)
種子に秘められた生命のエネルギーにこだわり続けてきた河口作
品を入り口に、種子の不思議、種子と人間のかかわりについて考
えます。

9/26土
14:00〜15:30 古生物学「化石の時間」
國府田良樹(茨城県自然博物館主席学芸員)
今回発表される、化石のフロッタージュをもとにした新作を視野
に入れつつ、化石とはいったい何なのか、化石はわれわれに何を
語ってくれるのか、と問いかけます。


■実習(各2単位、聴講不可)

8/30日13:00〜16:00
造形実習「水にうかべて、水にしずめて」河口龍夫
出品作品「関係――鰓(えら)呼吸する視覚」にヒントを得て、
水に浮かぶ銅のオブジェを作ります。
実際に自分の手を動かして、制作プロセスの一部を体験します。

9/15祝・火 11:00〜16:00
写真実習「封印された時間を撮る」 斎藤さだむ(写真家)
河口作品を長年、撮りつづけてきた写真家・斎藤さだむととも
に、ファインダーを通して、河口作品に迫ります。

■公開講座
10/3土 14:00〜17:00
「グループ〈位〉・人間と物質――河口龍夫の原点を探る」
河口龍夫、中原佑介(美術評論家)
河口龍夫が「グループ〈位〉」について、中原佑介が「人間と
物質」展について語ったあと、2人が対談します(下記参照)。

■.特別講演/河口〈関係〉大学公開講座
「グループ〈位〉・人間と物質――河口龍夫の原点を探る」
「グループ〈位〉」は、河口龍夫のほか8人のアーティストに
より、1965年に神戸で結成されたグループです。岐阜アンデ
パンダン展の会期中、穴を掘りつづけてまた埋め戻した『穴』
(1965)や、各人が同じ絵画を制作・展示した「非人称展」
(1965)など、実験的な活動を行いました。一方、「人間と
物質」展は、1970年に中原佑介がコミッショナーとして企画
した、伝説的な展覧会で、河口龍夫も出品作家の1人として参
加していました。本特別講演では、河口龍夫が「グループ〈位
〉」について、中原佑介が「人間と物質」展について、それぞ
れ語ります。さらに第3部では2人が、21世紀の到来を見据え
て、芸術の役割と可能性について意見を交わします。
日時:10月3日(土) 14:00〜17:00(開場13:30)
会場:水戸芸術館会議場
料金:無料
定員:先着100名
構成・講師:
第1部「検証1――グループ〈位〉」河口龍夫
第2部「検証2――第10回日本国際美術展1970人間と物質」
中原佑介
第3部「対談――生命と物質、あるいは21世紀に向けて」
河口龍夫×中原佑介

■「呼吸する視線 河口龍夫―みえないものとの対話―」展
見学会(市民講座#2)
近作〈関係―教育〉を中心に70〜80年代の作品も含めて展観
する、いわき市美術館の「呼吸する視線 河口龍夫―みえない
ものとの対話―」展(会期:11月21日〜12月20日)を見学
します。
日時:11月28日(土)
共催:水戸芸術館友の会
*詳細はお問い合わせ下さい。

★お問い合わせ先:〒310−0063茨城県水戸市五軒町1−6−8
水戸芸術館現代美術センター
TEL.: (029)227-8120
FAX.: (029)227-8130
E-mail: webstaff@arttowermito.or.jp

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