これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Fri, 14 Aug 1998 22:59:12 +0900 (JST)
From:  tamamik@arttowermito.or.jp (KOJIMA, Tamami)
Subject:  [atm-info,00479] ACM Theatre "Japanese Authors 4--Ohta Shogo"
Sender:  jun@re.soum.co.jp
To:  info: ;
Message-Id:  <199808141359.WAA76058@skyhawk.asahi-net.or.jp>
X-Mail-Count: 00479

▼ATM速報1998年8月14日発−−−−−−−−−−−−−−−−−−

水戸芸術館ACM劇場 現代戯曲大系4
太田省吾特集「多声が共鳴する現代劇」

言語と身体についての探求から、「沈黙劇」という独特のスタイルを確立、
現代演劇に新たな地平を切り拓いたとして評価の高い太田省吾の作品を通して
ACM劇場が提示する「90年代演劇」。
まず、4人の演出家の言葉を、お届けします。

●「水の駅―3」演劇事務所<UZURA>
[原作・構成・演出]太田省吾
10月10日(土)19時、11日(日)16時
81年から「駅」を5つ(水→地→風→砂→水2)通りすぎ、今回は6つ目の駅を
たどることになる。この間、公演地も世界の26都市になった。しかし、その
地理的な旅として以上に、この17年という時間の旅は、時代の旅という貌とし
てあらわれ、その中でこの「遅いテンポと沈黙」という演劇スタイルが何もの
なのかと問われつづける旅だった。
今回の「水の駅-3」は、「水の駅」の最終駅のつもりでつくった。この演劇
スタイルが時代の変化の中でどう生きようとしているかを見ていただきたい。
つぎは、「火の駅」だ。(太田省吾)

●「新版・小町風伝」青年団プロデュース
[原作]太田省吾    [構成・演出]平田オリザ
10月3日(土)19時、4日(日)16時
「小町風伝」をどうやって上演するんですかという質問をよく受ける。これは
「新版」と銘打っているのであるから、まったく新しい作品である。「小町風
伝」というひとつの詩があって、それを原作にして、「新版・小町風伝」とい
う新しい戯曲を私が書いたと考えていただくと解りやすいかもしれない。小説
や詩を原作・モチーフにした戯曲がいくつもあるように、戯曲をモチーフにし
た戯曲というのがあってもいいだろう。「新版・小町風伝」は、そのような試
みである。(平田オリザ)

●「やじるし」uフィールド
[原作] 太田省吾  [構成・台本] 井上弘久・森屋由紀  [演出] 森屋由紀
10月17日(土)19時
太田氏の同系列の作品「↑(やじるし)」「水の休日」「エレメント」の三作
品から再構成したのが、今回の「やじるし」です。これらの作品は他者の言葉
を引用しながら構成されたもので、氏は劇作家というよりは、言葉のハンター
=批評者としてそこにいます。その言葉は決して戯曲に奉仕するものではなく、
俳優の体とともに舞台に置かれている、したがって俳優は言葉を抱くのでもな
く突き放すのでもなく、自らの意識の触覚で手触りを楽しむかのごとく、身軽
に舞台に立てるはずなのです。「現在」を生きる10人の俳優、その等身大の
意識の世界を自由に交差させながら「やじるし」のドラマを紡いでみたい。
(森屋由紀)

●「死の薔薇」劇団ACM
[原作]太田省吾 [構成・演出]長谷川裕久
10月31日 (土)19時、11月 1日 (日)16時、
11月7日 (土)19時、8日 (日)16時
私は太田省吾の批評的な言葉が好きである。言葉の世界へ埋没しながら、それ
を空間的にどう造形するか、彼の評論を読むとき、考えることはきまってその
ことである。不思議なほど演劇的なのである。太田省吾の戯曲のなかで、批評
的な言葉が充満しているのは「死の薔薇」である。たしかに、この作品は太田
省吾の演劇の分岐点である。しかし、私にとって、それは優れた評論である。
だから、今回は、「死の薔薇」をテキストに太田省吾の批評を演劇的に造形し
ようと思う。(長谷川裕久)

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入場料:
一般¥3,000  団体10名以上¥2,700  中高生¥1,500
*お得な4演目の通し券を  一般¥10,800で発売します。
チケット発売日:9月1日(火)
*友の会会員様は8月28日(金)より早期ご予約を承ります。
朝9時半より、TEL (029) 225−3555 で承ります。

−−−次回配信をお楽しみに! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−