* こちらに掲載中のものは、送信後に修正等の必要が生じた場合は修正等を加えて掲載しています。あらかじめご了承ください。
* 丸ごと全文の転載はご遠慮ください。引用される場合は水戸芸術館公式サイト
http://arttowermito.or.jp/ へのリンクをお願いいたします。
お問い合わせは下記よりお願いいたします。
>> お問い合わせフォーム
Date: Thu, 5 Nov 1998 21:51:37 +0900 (JST)
From: tamamik@arttowermito.or.jp (KOJIMA, Tamami)
Subject: [atm-info,00544] Press Release "Is This Art?" (first half)
Sender: jun@re.soum.co.jp
To: info: ;
Message-Id: <199811051252.VAA29544@skyhawk.asahi-net.or.jp>
X-Mail-Count: 00544
▼ATM速報1998年11月5日発−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1998年11月現在
「なぜ、これがアートなの?」
水戸芸術館では、川村記念美術館、豊田市美術館と共同で企画した展覧会「な
ぜ、これがアートなの?」を12月19日から来年3月22日までの会期で開
催いたします。
本展は、美術館教育の現場で長年、多くの人々に「アート」を伝えてきたアメ
リア・アレナス氏(前ニューヨーク近代美術館教育担当)を協力者に迎え、鑑賞
者が美術の知識にとらわれずに、いかに作品と直接コミュニケーションできる
かという点に重点を置いて企画されています。
そのために本展では、アート作品を見る体験とはどのようなことか、をまさに
体験していただくためにさまざまな仕掛けを用意しました。
会場は、美術史の流れや知識によってではなく、作品を前にして誰もが共有で
きる具体的なイメージ、色や形や対象といった要素を優先させて、5つのセクシ
ョンに分け展示されています。
(このメールの最後尾にセクションごとの作品リストを付けました。)
今何を目にしているのか、その事実をどのように感じているのか、自らの気持ち
の流れ、思考の流れを辿る経験をしていただくことが目的の本展覧会は、鑑賞の
プロセスを体験する展覧会形式のワークショップとも言えるものです。
そのため作品にはキャプションを付けていません。タイトルや作家名など、これ
まで作品を鑑賞する際に、杖のようにしてきた鑑賞の拠り所がない状態で、作品
と向かい合っていただくことが願いです。
そのワークショップの体験、作品鑑賞への参加をより深く充実したものにしてい
ただくために、対話式のギャラリー・トークを随時開催いたします。人の意見や
感想を聞きながら、自分の感じ方を確認していくプロセスは、わくわくする楽し
い体験となり、見ることを楽しんでいる自分に出会う機会となることでしょう。
また、こうした一般来館者を対象としたトークに加え、先生と生徒が学校で展覧
会について事前に話し合い、展覧会場での対話をより豊かに行うための鑑賞教育
プログラムも予定しています。
会場には、1907年から1998年までの20世紀美術の多様な表現を網羅し
た40点の作品が並びます。その表現の自由さと多様性を経験することを通じて、
「なぜこれがアートなのか」という疑問に自ら答えを導くことが可能であること
を知っていただき、アートの楽しみ方を味わっていただく展覧会です。
-------------------------------
水戸芸術館現代美術センター展覧会概要
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
会期:1998年12月19日(土)-1999年3月22日(月・祝)
開館時間:午前9時30分から午後6時30分(入場は午後6時まで)
休館:
毎週月曜日(但し3月22日は開館)、
年末年始(12月28日から1月4日)
主催:水戸芸術館現代美術センター
後援:水戸市教育委員会
助成:国際交流基金
協賛:トヨタ自動車株式会社
協力:日本航空、不二製油株式会社、名糖産業株式会社、富士ゼロックス、
NEC、東日本旅客鉄道株式会社、株式会社竹尾、株式会社創夢、
株式会社イッツ
企画: アメリア・アレナス、豊田市美術館、川村記念美術館、水戸芸術館
企画担当:逢坂恵理子(水戸芸術館現代美術センター芸術監督)
入場料:一般800円、前売り600円、
中学生以下・65歳以上、心身障害者の方は無料、
H.T.P.(15歳以上20歳未満の方が対象。1年間有効パス)1,000円
チケット・H.T.P.の発売:JR東日本みどりの窓口、びゅうプラザ、
水戸芸術館チケットカウンター
---------------------------------
「なぜ、これがアートなの?」展出品作品
1. アートを見る、アートを創る
ルネ・マグリット『無謀な企て』
(1928年)豊田市美術館蔵
森村泰昌『Portrait(Futago)』
(1988年)斎藤記念川口現代美術館蔵
元永定正『作品』
(1965年)広島市現代美術館蔵
上田薫『なま玉子B』
(1976年)東京都現代美術館蔵
アド・ラインハート『抽象絵画』
(1960−66年)川村記念美術館
マルセル・デュシャン『泉』
(1917/64年)京都国立近代美術館蔵
クロード・モネ『睡蓮』
(1907年)川村記念美術館蔵
ステイナ・ヴァスルカ『ボレアリス(北部)』
(1993年)作家蔵
2. 形のない形
ヴァシリー・カンディンスキー『カーニバル・冬』
(1914年)宮城県美術館蔵
シンディ・シャーマン『無題』
(1987/90年)メトロ・ピクチャーズ蔵
ジャクソン・ポロック『緑、黒、黄褐色のコンポジション』
(1951年)川村記念美術館蔵
モーリス・ルイス『ガンマ・ツェータ』
(1960年)川村記念美術館蔵
井上有一『作品 No. 2』
(1955年)千葉市美術館蔵
ルーチョ・フォンタナ『空間概念』
(1962年)豊田市美術館蔵
サイ・トゥオンブリー『コンポジション』
(1962年)いわき市美術館蔵
ゲルハルト・リヒター『抽象絵画 762-1』
(1992年)個人蔵
3. すっきりした形
カジミール・マレーヴィッチ『シュプレマティズム』
(1916-17年)川村記念美術館蔵
アンドレス・セラーノ『無題X 弧を描く精液』
(1989年)ポーラ・クーパー・ギャラリー蔵
フランク・ステラ『トムリンソン・コート・パーク』
(1959年)川村記念美術館蔵
リチャード・セラ『左角を左隅へ』
(1980-81年)北九州市立美術館蔵
カール・アンドレ『Zinc-Zinc Plain』
(1969年)滋賀県立近代美術館蔵
吉原治郎『作品(白地に黒い円)』
(1967年)大阪市立近代美術館蔵
アニッシュ・カプーア『Void #3』
(1989年)名古屋市美術館蔵
バーネット・ニューマン『アンナの光』
(1968年)川村記念美術館蔵
ダン・フレヴィン『色彩家、ドナルド・ジャッドへ』
(1987年)ダン・フレヴィン財団蔵
4. 物は語る
河原温『June 30, 1978』
(1978年)豊田市美術館蔵
ヨーゼフ・ボイス『ジョッキー帽』
(1985年)豊田市美術館蔵
マックス・エルンスト『入る、出る』
(1923年)川村記念美術館蔵
トム・ウェッセルマン『グレイト・アメリカン・ヌード #39』
(1962年)ベネッセ・ハウス蔵
宮島達男『Running Time vol.2』
(1995年)作家蔵
フェルナンダ・ゴメス『無題』
(1995/98年)作家蔵
5. 私の内側/私の外側
ジェームズ・タレル『ソフト・セル』
(1992年)水戸芸術館所管作品
ヘレン・チャドウィック『カカオ』
(1994年)作家蔵
ヘレン・チャドウィック『喜びの花輪』
(1992−95年)作家蔵
アリスティド・マイヨール『イル・ド・フランス』
(1925年)埼玉県立近代美術館蔵
マリノ・マリーニ『ジョヴィネッタ:若い女』
(1938/68年)豊田市美術館蔵
マグダレーナ・アバカノヴィッチ『ベンチの上の立像』
(1989年)水戸芸術館所管作品
三宅一生『プラスチック・ボディ』
(1980/94年)広島市現代美術館蔵
ソフィ・カル『盲目の人々』
(1996年)個人蔵
−−−次回配信をお楽しみに! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−