これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Wed, 20 Oct 1999 21:38:56 +0900 (JST)
From:  tamamik@arttowermito.or.jp (Tamami Kojima)
Subject:  [atm-info,00809] Match Girl --Hyakunin Gekijo Series #3
Sender:  jun@re.soum.co.jp
To:  info: ;
Message-Id:  <199910201238.VAA23579@juran.asahi-net.or.jp>
X-Mail-Count: 00809

▼ATM速報1999年10月20日発------------------------------

百人劇場シリ−ズ3『マッチ売りの少女』

先日の速報で百人劇場シリ−ズ『マッチ売りの少女』『新東京ロ−ズ』の
稽古がスタ−トした旨お伝えいたしましたが、今回は『マッチ売りの少女』
の内容についていくつか現場報告いたします。
御存知の方も多いかと思いますが、現在ACMの俳優たちのなかに、専属
の女優はおりません。一見このことは上演する作品をかなり限定させる要
素と考えられがちですが、意外とそうでもありません。これまでACMで
上演した太田省吾作『死の薔薇』、つかこうへい作『郵便屋さんちょっと』
には女性の登場人物が描かれておりますし、今回の『マッチ売りの少女』
でも、そのものズバリの<マッチ売りの少女>が登場します。

では、これまで一体どうやって女性の人物を演じたり、演出してきたりし
てきたのか。これは結局のところ上演する作品をどう考えて、なにに演出
の切り口を見つけるのかということなのだと思います。毎回このことに、
ACMの役者と演出の長谷川裕久は頭を抱えることになるのですが、これ
は制作サイドから演出サイドへの、あるいは作品を観るお客様へのメッセ
−ジでもあると考えております。
つまり演劇史上に残る傑作や、不朽の名作と言われている作品は、切り口
しだいではいかようにも上演が可能だということです。
実際、先ほど挙げた『郵便屋さんちょっと』を上演した際には、お客様か
ら大絶賛をいただき、男が女を演じることへのクレ−ムは一切なく、逆に
"おもしろすぎる"というお褒めの言葉をたくさんいただきました。

さてさて、今回の『マッチ売りの少女』ではどういった切り口を見つける
のか。ヒントは、私たちはもうすぐクリスマスをむかえます。そして20
世紀もあと少しでおわりです。この世紀末に何かを失った人たちは、違う
ものを求めて再生を期待します。分かりづらいヒントで申し訳ありません
が、舞台には必ず<マッチ売りの少女>が登場します。ご期待ください。

(演劇部門学芸員 桜井琢郎)

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11/10(水)19:00、11/11(木)19:00、11/12(金)19:00、
11/13(土)14:00、19:00、11/14(日)16:00
●ACM百人劇場シリ−ズ・3「マッチ売りの少女」
[作]別役 実  [演出]長谷川裕久
[出演]塩谷 亮、佐藤信郎、子安 真、名取 哲(ACM)
http://www.arttowermito.or.jp/play/hyas99j.html#3
TEL: 029-225-3555
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