これまでにお送りした水戸芸術館ATM速報

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Date:  Wed, 21 Jun 2000 21:22:02 +0900
From:  Tamami Kojima <tamamik@arttowermito.or.jp>
Subject:  [atm-info,00978] Komatsu-za "Chichi to Kuraseba"
To:  atm-info@arttowermito.or.jp
Message-Id:  <200006211220.VAA27927@juran.asahi-net.or.jp>
X-Mail-Count: 00978

▼ATM速報2000年6月21日発--------------------------------

ヒロシマ、ナガサキの話をすると、「いつまでも被害者意識にとらわ
れてはいけない。あのころの日本人はアジアにたいしては加害者でも
あったのだから」と云う人たちがふえてきた。たしかに後半の意見は
当たっている。アジア全域で日本人は加害者だった。

しかし前半の意見にたいしては、あくまで「否!」と言いつづける。

あの二個の原子爆弾は、日本人の上に落とされたばかりではなく、
人間の存在全体に落とされたものだと考えるからである。あの被爆者
たちは、核の存在から逃れることのできない二十世紀後半の世界中の
人間を代表して、地獄の火で焼かれたのだ。だから被害者意識からで
はなく、世界五十四億人の人間の一人として、あの地獄を知っていな
がら、「知らないふり」することは、なににもまして罪深いことだと
考えるから書くのである。おそらく私の一生は、ヒロシマとナガサキ
を書きおえたときに終わるだろう。この作品はそのシリーズの第一作
である。どうか御覧になってください。

井上ひさし

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こまつ座第59回公演
第2回読売演劇大賞「優秀作品賞」受賞
「父と暮せば」
昭和二十年の盛夏の広島。そこには戦況悪化におびえながらも、必死に
生きようとしていた普通の人々がいた。が、八月六日午前八時十五分、
突如頭上に炸裂した一発の閃光が人々の運命を変え、広島を「ヒロシマ」
に変え、父と娘の未来を変えた。
いかなる悲惨さの中でも変わらぬ人間の尊厳を市井の名もなき父娘に託
して、井上ひさしが描くこまつ座珠玉の一篇。
第2回読売演劇大賞「優秀作品賞」受賞作品。(1994年9月初演)
井上 ひさし 作
鵜山 仁 演出
沖 恂一郎/斉藤 とも子
9月2日(土)19:00開演
水戸芸術館ACM劇場
A席4,000円、B席2,000円(全席指定)
チケット発売:7月1日(土)
・館エントランスホールチケットカウンター(9:30〜18:00)
・館チケット予約センター Tel. 029-225-3555(9:30〜18:00)
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